役所内で”消えた”お金。区職員3人で弁償へ。区長の対応の遅さが監査で指摘されています。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
「役所でお金がなくなったのになぜ職員が誰も処分されないのか」と議会質問等で取り上げてきた件。そのうちの一件のみですが、区職員が3人で弁償することになったようです。
本日の区議会企画総務委員会で報告されました。
区役所内で現金(生活保護費)が”紛失した”のは2024年の2月。
2024年6月11日の区議会で、桃野は区長に対して「なぜ、誰も責任を問われないのだ」と迫りました。
2024年の9月19日付でようやく、区長が世田谷区監査委員に対して「その事実を監査し、 職員の賠償責任の有無及び賠償額の決定をすることを求めた」。
その監査結果が本日(2025年2月10日)、議会に報告されたという流れです。
◾️監査結果概要
(1)賠償責任及び賠償額について
本件亡失により、世田谷区に総額で 304,370 円の損害が生じていることが認められる。世田谷区に与えた損害について、地方自治法第 243条の2の8の規定に基づき請求すべき者とその賠償責任及び賠償額を決定するとともに、民法上の賠償請求について決定した。
・資金前渡受者(保健福祉センター所長)、5割、152,185円
・金銭出納員(管理係長)、2割、60,874円
・担当係長(保護・自立促進担当係長)、3割、91,311円
ちなみに、これは「誰かが盗んだ」ではなく「過失により紛失した」から弁済しなさいという意味になります。よって今後、誰かが人事上の「懲戒処分」を受けるかどうか現時点ではわかりません。
監査の結果、領収書の偽造など区職員の不適切な事務も諸々明らかになりました。なぜもっと区長は早く対処をしなかったのか。早い段階で事実を明らかにしようとすれば真相究明ももっと進んだのではないかと思います。
現に、今回の監査結果報告書の中には以下の記述もあります。区長の責任は重いと言わざるを得ません。
重大事故を把握しながら直ちに事故報告書の提出を求めず、提出されたのちも事故監察を行わずに対応を所管部任せにした世田谷区の対応が、世田谷区の損害額及びその責を負うべき者など、事実認定と原因究明を困難にするとともに、所管部の職場を長期間不安定な状況に置くことで、係間の分断が懸念されるなど、執務環境に大きな影響を及ぼすことになった。
こちら昨年6月11日の桃野の議会質問(動画)です。
こちらは関連ブログです。
「職員の賠償責任及び長の要求監査の結果について」(令和7年2月10日企画総務委員会での資料)を以下に添付します。pdfです。
コメントを残す