世田谷区役所の重大ミス!緊張感を持って職務に当たらなければ「仏作って魂入れず」です
本日のブログも本会議での桃野の一般質問から。
「戸籍附票の写しの誤交付」について2回に分けてブログでご報告いたします。
本年6月、DV(ドメスティック・バイオレンス)等から逃れるために支援措置(※)を受けていた方の住所を、区が加害者に知らせるという事件が起きました。
実は、私は3月に、議会で支援措置について質問しています。
ある女性が住民票などの閲覧・交付制限を希望して役所を訪れた際、区の職員が3人がかりで「そんな制度はない」と門前払いしていたという事件です。
区は、その時点で支援措置について、庁内で研修などを行い職員に対して理解の徹底をはかる旨を答弁しています。
本件は、その3か月後に起きました。
区が3月の時点で、議会からの指摘を真剣に受け止めていたら、6月の事件は起きなかったのではないか。
3月以降、区は支援措置についてどのような改善策をとっていたのでしょうか。
区の答弁では「研修や職場内の打ち合わせなどでノウハウを学んでいたが、このような事件を起こしてしまった」とのこと。
大問題です。
この事件のあと、区は新たな再発防止策として、事務手続きのチェックシートの導入などを行っていますが、運用するのは人です。
手続きを定めたとしても、緊張感を持って職務に当たらなければ、「仏作って魂入れず」。
今後も、同じ事件が起こり得ます。
その証拠に、元々この事務は二重チェックでした。
本件においても職員は、端末に(この方は支援措置対象者だと)警告表示が出た際、係長に確認を求めています。
にもかかわらず区は、本件において事故者(ミスをした者)は1名としているのです。
「二重チェックを正しく行わなかった係長も事故者ではないのか?」との桃野質問に区は「係長は管理監督者としての責任がある」と答弁を行っています。
この考え方では、何のための二重チェックかわかりません。
「二重チェックを正しく行わなかった事」・・・責任を問わない
「ミスをした職員の上司として指導が行き届いていなかった点」・・・責任を問う
これでは、庁内で普段から二重チェックが適切に行われていなかったのではないかという疑念さえ感じます。
一罰百戒。
顧客や株主などの多様なステークホルダーから様々な指摘を受けやすい民間企業と異なり、行政機関は自浄作用の働きづらいところです。(ちなみに議会は、その構成員たる議員が、選挙で有権者からチェックを受けます)
本件で言えば、守るべきものは支援措置者の人権であって、身内を重い処分から守ることではありません。
次回ブログでもこの件について取り上げます。
※
支援措置とは、役所が住民票や戸籍関連の書類の交付に制限をかけるなどの措置。
ストーカーやDV(ドメスティック・バイオレンス)の被害者の住所を加害者に知られないようにするなどの為に行う。本件では、支援措置を受けている方の戸籍の附票の写し(住所が記載されている書類)を、区が加害者に交付してしまった。
■質問&答弁の様子は区議会ホームページから動画でご覧頂けます。
・「会議名で探す→平成26年第3回定例会→9月18日 本会議」とお進み下さい
コメントを残す