障がい者の自立した生活を目指して
本日は、大阪府箕面市の市役所を訪問いたしました。
目的は障がい者の雇用政策を学ぶ為です。
今回お話を伺ったのは、箕面市の「社会的雇用」という事業。
NHKの特集番組で取り上げられたこともありますので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
障がい者の就労について、多くの自治体では、福祉政策的に行われる「福祉的就労」と、一般企業で健全者と同じような働き方をする「一般的就労」に大別されます。
今回、お話を伺った「社会的雇用」は、中度から重度の障がいをお持ちの方を対象に、「福祉的就労」でもなく「一般的就労」でもない第三の雇用の形を探るもの。
賃金の水準も、一般的就労の月間15万円程度、福祉的就労の月間2万円程度、の間に位置する月間9万円程度。
福祉的就労よりも、より労働に軸足をおき、障がい者の能力、適性に応じた職種開拓を行いながら、経済的自立を目指そうというものです。
箕面市が助成するポイントは大きく2つ。
1)障がい者の手に乗る賃金への公的支援
非就労の場合の社会コスト(ヘルパー派遣などの生活扶助を支援するコスト)にお金を費やすのではなく、就労を促し、
その就労によって生み出される報酬の上に、公的な支援として給与をサポートする。
2)援助スタッフへの助成
就労の場である事業所のスタッフに対しては、障がいを持った方が仕事を行う上でのサポートを義務付け、
かわりにその対価として金銭的な支援を行う。
こういったことに予算を投入しながら、障がい者が就労し、消費し、自立するという、あたりまえの暮らしを実現しようとする試みです。
現在のところ、箕面市の事業として成立するには、財政的制約など含め、課題が存在することは事実のようです。
しかしながら、限られた財政の中で、障がい者の自立をどのように目指していくか、世田谷区の障がい者支援はどのようにあるべきか、在り方を考える上で、一つの研究事例であると考えています。
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