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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2020-08-24

世田谷区が皆様の貴重な税金4億円をかけて、介護や保育従事者全てにPCR検査だって?

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

今日は世田谷区長の臨時の記者会見。新型コロナウイルス対策(PCR検査の拡充)についての発表も行われました。今朝の読売新聞朝刊には、発表内容が事前に記事になっており、その記事をもとにワイドショーでこの件が取り上げらるなどしていました。区内外を問わず、午後1時からの記者会見よりも先に大きな話題になっていたようです。以下は読売新聞の記事。

【独自】世田谷区の保育士ら2万人、一斉PCR検査へ…症状の有無問わず

記事は、以下のことを伝えています。(一部抜粋、要約)

世田谷区は、区内すべての介護施設職員や保育士ら計約2万人を対象に、発熱など症状の有無にかかわらず、新型コロナウイルスのPCR検査を一斉に行う。総額約4億円の費用は公費負担(自己負担なし)。検査完了には約2か月かかるとみている。

(抜粋、要約以上)

さて記者会見の内容も合わせて、2つの点をここで挙げます。(記者会見の動画はこちらでご覧いただけます→「世田谷区長記者会見中継令和2年8月24日」)

1.「誰でも、いつでも、何度でも」ではなかったの?

7月末から8月にかけて、世田谷区長がテレビ等で喧伝していた「誰でも、いつでも、何度でもPCR検査」はどうなったのでしょうか。世田谷区長があれだけスポットを浴びたのは「誰でも〜」とメディアでぶち上げたから。職種を区切ったり場所(繁華街など)を区切った検査は既に他自治体で行われています。最初から「介護職員や保育士に限って検査します」と言っていたら、あんな”悪目立ち”はしなかったのでは?区長、ご本人、様々なテレビ、週刊誌などに登場して「誰でも〜PCR」と取り上げられ、興奮気味の様子でしたけど、今日の記者会見では、そんな話は無かったかのごとく。世田谷区長、目立ちたい一心でいい加減なことを言ったのでしょうか。

■以下は記者会見でも使われた区の公式発表資料。「誰でも〜PCR検査」はどこに行った?

先ずは始められるところから始めて、この先に「誰でも〜PCR検査」を実現していくんでしょう?と好意的に捉えている方もいるかもしれませんが、それは全くの間違いです。区長はそんなことはできないとようやく理解したというのが実際のところでしょう。今日の記者会見の中(1時間7分30秒まで早送りしてください)で、以下のやりとりがありました。

Q:NHK記者

今回は第一弾ということだが、7月末に色々と区長の発言があった(桃野註:誰でも〜PCRのことだと思われます)、今後の目指すところを教えて欲しい。

A:区長

やっていく中で社会的検査の拡大は必要なのかなと思っている。幸にして世田谷では(感染者が)集中的に発生したというところには至ってない。ただ繁華街もある。地域的にローラーをかけるような検査というのも必要な時には躊躇なくやっていく。感染状況次第で、社会的検査をやっていく期間が、ずっと続くのか。ある一定期間で終了するのか。今確たることは言えないが2万3千人(介護、保育)をスタートしてやっていきたいと考えている。

記者の質問に正面から答えずはぐらかしているのが一つ、そして区長は「誰でも〜」を目指すとは口が避けても言えないようです。もし方針が変わってないなら、目指すところを聞かれたんだから「誰でも〜PCR」と答えればいい話。

そして、こんなやりとりもありました。(動画では52分06秒あたり)

Q:環境ジャーナリスト某氏

例えば区の職員は全員検査を受けるようなことを考えているか。あるいは商店など色々な事業所に検査の対象を広げていくことは考えているか。

A:区長

(検査能力は)既存の検査で600件、プラスで1,000件、合わせて1,600件。当初は3,000件まで目指すと言っていたが、それはできていない。検査を拡大することが困難だということが良くわかった。(以降、質問と関係ないことをダラダラ話しているだけなので割愛)

つまり「誰でも、いつでも、何度でもPCR検査」というのは、区長がその後のことを何も考えずに思いつきで「あー、それいいねー、実現しましょう」とテレビ等で何の根拠もなく勝手に喋っていただけということ。区長たる人間が、実現への道筋、少なくとも実現のためのアイデアすらない中で、あそこまでテレビ等で自信満々に話しますかね。もうそれだけで異常な事態です。

2.区内の介護職員や保育士、2万3千人、全員に税金でPCR検査を受けさせる意味は?

桃野はこれまで何度も言ってきました。症状のある人など、検査が必要な方が迅速に検査を受けられる体制を作ることについては大賛成。ただし無症状、感染者の濃厚接触者でもない人などに対して闇雲に検査をする、それも皆様の貴重な税金を投入してやることは反対です。以下、過去ブログ。

解説。世田谷区長の目指すという「誰でも、いつでも、何度でもPCR」をすべきでない理由】(2020.08.08 桃野ブログ)

今回、区長の言う社会的検査には様々な問題があるのですが、そのうちのいくつかを挙げます。先ず「一回きりの検査」に意味はないと言うこと。区長は、介護施設で感染が拡大しないように職員に検査を受けてもらうと言ってますが、どこかの時点で一回検査を受けて結果が陰性だったからと言ってそれが感染拡大の歯止め、もしくは利用者の安心につながるのでしょうか。2万3千人の対象者を順番に検査していくとそれだけで2ヶ月程度かかると言うのが今の見通し。症状がなくても、とにかく全員検査、2万3千人、一巡するまで2ヶ月、費用は4億円、二度目の検査については未定。こんなことに何の意味があるのでしょう。

さらに介護の現場というのは、様々な理由から一般的に離職率が高い職場と言われています。つまり従事者の出入りが激しい職場。そこで一回検査したことがある人、一回も検査したことがない人、検査したことはあるが、それは1ヶ月前という人、などがどんどん混じり合う状態。これも今回区長が言う「社会的検査」が意味を為さない理由の一つです。

そして、ワイドショーを見ているとタレント、コメンテーターが、今回の社会的検査について「どれだけ感染が広がっているか、誰もわかっていない。一回きりの検査であっても、感染の広がりを把握するための検査だから意味がある」といった趣旨のことを言っていましたが、これも完全に間違い。仮に、PCR検査がその目的に適しているとしましょう。その上で、介護、保育従事者という偏った集団に検査をしても「巷の感染状況の把握」などできるはずがありません。もしそれが目的なら社会全体から、様々な条件を考慮し(年齢、性別、職業などなど)標本抽出をした上で検査をしなければ、全く意味がないのです。

上記いずれも少し考えれば誰でもわかる話。世田谷区長、大丈夫でしょうか。

 

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