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2017-01-22

石原慎太郎氏が、豊洲の土地購入に支出した「578億円を弁償する責任」はあるのか。

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世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
昨日の新聞各紙で大きく報道されていたのはこの問題。小池都知事による都政の大きな転換と言えるでしょう。
豊洲市場住民訴訟、小池知事が用地選定経過など再調査へ】(毎日新聞)
2012年5月、石原都政の末期と言えるこの時期に、都民から一つの訴訟が提起されました。
原告の主張は「東京都が土壌汚染に目をつぶり、東京ガスなどから豊洲市場の用地を578億円で取得したのは違法だ」などとするもの。東京都に対して「(東京都に損害を与えた)石原慎太郎元知事に購入金額全額を請求するよう」求めています。
一方、それに対して東京都はこれまで「石原氏による違法行為はなく、損害賠償責任は存在しない」として争ってきました。
住民訴訟というのは、住民が行政に対して、財政支出の違法性を問う一つの方法。
「税金が正しく使われているのか」
住民は一人一人、税金を納めますが、その税金の使い方は行政に委ねられています。議員は、住民の代表として、議会からその使途を監視していますが、第一義的には行政がその使い道を決めるわけですね。そこで「税金の使い方として、これは違法だ!」ということがあれば、住民は「住民監査請求」「住民訴訟」という手段に訴えて、その税金の使途の違法性を問えるわけです。裁判で違法性が確認されれば、支出を決めた責任者は該当の金額を「自治体の予算に返還する」ということになります。
(ちなみに、桃野も世田谷区に対して、住民監査請求や住民訴訟の経験あり。「世田谷区玉串奉てん事件」では税金を取り戻しました)
上記の例で言えば、原告は「石原氏が我々の税金を違法に支出した。石原氏は東京都(都民の税金)に金を返せ!」と主張しているわけです。
さて、今般報道されているのは、小池都知事が20日の定例記者会見で明らかにした内容。
小池知事は、現在訴訟を担当している弁護士3人を交代させ、都庁内に特別チームを立ち上げる方針。今後、ガス工場跡を市場用地に選んだ経緯のほか、売買契約に問題はなかったか、石原氏に法的な責任はあるかどうかなどを再検証するとしています。
石原元知事が決定した「578億円で土地購入」は適切だったか。
小池都知事は、昨年10月、豊洲移転の経緯説明を求める質問書を送付していますが、それに対し石原元都知事は「ずいぶん高い買い物をしたと思いますが、なぜそうなったかは私に判断を求められることはなかったから分かりません」(2017年1月21日東京新聞)と回答しています。
小池都政は、土壌汚染の無い安心、安全の市場をつくる。その一方で、過去の経緯についても「蓋をせず」都民に明らかにしていくということになりそうです。
 

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