区内保育施設での虐待事件、続報。”検閲”による隠蔽工作が行われていたように感じます。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
今日は「子ども・若者施策推進特別委員会」が開かれました。
報告事項の一つが、既に報道されていますが区内保育施設で起きた虐待事件について。
以下、関連ブログです。
本日は委員会にて「区内保育施設における虐待事案にかかる特別指導検査の結果及び今後の取組みについて」の報告があり、施設に対する区の特別指導検査の結果についても報告されました。
区が以下の事象を確認し、速やかに改善を図り改善状況を報告するよう指導したとのことです。
(1)虐待等の行為
①子どもの髪の毛を引っ張る。
・おもらしをした子どもに対して、その子どもの髪の毛を掴み、引っ張る。
・食事をしている子どもに対して、その子どもの髪の毛を掴み、引っ張る。
②子どもの手等を強く引っ張る。
・3歳児から5歳児までの異年齢保育の中で、遊びの場面でルールが理解できていないと思われる子どもや、生活の切り替えの場面でほかの子どもと比較して動作のゆっくりな子どもに対して、手や腕を強く引っ張り誘導していた。
・おもらしをした子どもがその場に座り込もうとしたため、腕を強く引っ張り、座らせないようにした。
③困っている子どもに対して無視をする。
・子どもが自分でお支度をする際、ロッカーにかばんがうまく収納できずに困っていたが、その場にいた複数の職員は特に手を貸すこともなく、何も関わりを持とうとはせず、放任していた。
・泣いている子どもが保育士に助けを求めていたが、保育士は対応しようとしなかった。数分間、無視された子どもは助けを求めることをやめた。
④保育中、乱暴な言葉や大きな声で子どもを叱る。
・保育の様々な場面において、子どもに対して乱暴な言葉や大きな声で叱ることが日常的に行われていた。
また施設内での保育士への対応として、以下のような内容も確認されました。
(2)施設長の責務
①複数の職員が以前より施設長に対し、特定の保育士による保育内容等の相談をしていたが、施設長による事実確認と改善に向けた当該保育士への指導が適正に行われなかった。
②職場内研修は実施しているが、外部研修等を取り入れず、各職員がそれぞれの能力に応じた必要な研修に参加することができる職場環境を整えているとは必ずしもいえない状況であり、職員育成が不十分だった。
③区が本特別指導検査の一環として実施した各職員に対するアンケート調査について、職員一人ひとりの率直な意見を徴したいという考えのもと、各職員自身が直接、区に郵送できるものとして託したが、法人や施設長は、封をせずに施設長に提出するよう各職員に指示をしていた。職員の委縮効果を及ぼす行為であり、法人と区との間の信頼関係を著しく損なう不当な行為が行われた。
いずれも問題ですが、特に③については事実を隠蔽しようとする行為にも思え、特段の悪質性を感じます。
引き続き区には、この施設、施設を運営する法人に対して、子ども達や保護者の人権擁護、虐待の防止の観点からの指導を徹底してもらわなければなりません。
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