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2024-06-18

世田谷区内の保育施設で虐待事件。しかも当初は隠蔽しようとしたのでないかと感じます。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

またもや区内保育施設で虐待です。

昨日、6月17日(火)の「子ども・若者施策推進特別委員会」にて以下の報告がありました。区資料を一読して感じたのは「当初、虐待を隠蔽しようとしたのではないか」との疑いです。

保護者からの訴えに対して施設長は「防犯カメラの確認や園職員へのヒアリングを実施したが、通報で指摘のあった5月9日には該当行為は確認できない」としていたようです。一方、保護者から保育施設や区に対して繰り返しの働きかけがあった後、「5月7日の防犯カメラの映像で虐待行為が確認された」との見解が示されました。

以下、区からの資料より一部抜粋。

午睡前の該当園児がリュックサックをロッカーに片付ける際に、約10分間自分で戻すことができず、担任保育士に助けを求めた。そこで担任保育士が該当園児のお漏らしに気づき、その直後に行った以下の行為を区は確認している。

①子どもに対して、乱暴に手を引っ張り、立ち上がらせた。

②子どもの後ろ髪を掴み、後ろにのけ反るくらいの強さで引っ張った。

③その場を離れようとした子どもに対して、後方から首元を掴み強く引き寄せてその場に押し付けるように座らせ、またすぐに脇を抱え勢いよく立ち上がらせた。

※5月7日の防犯カメラの映像で確認

※全て担任保育士による同一園児に対する行為

当初保護者からの訴えがあった段階で全職員にヒアリングが行われたそうですから、5月9日か5月7日かはさておき、虐待行為があったことは職員のうち誰かは把握していたでは。全職員へのヒアリングですから虐待の加害者たる職員に対してもヒアリングは行われたのでしょう。なぜ、早い段階で虐待の事実が明らかにならなかったのでしょうか。大きな疑問を感じます。

以下、区から報告された「経緯」です。

◾️5月13日(月)

・私立認可保育園の保護者から、5月9日の午睡時に担任保育士による身体的虐待が行われたと区へ通報。

・区は、直ちに園を訪問し、事実確認とその報告を求めた。

◾️5月14日(火)

・施設長が防犯カメラの確認や園職員へのヒアリングを実施したが、通報で指摘のあった5月9日には該当行為は確認できないと園から区へ報告があった。

◾️5月15日(水)

・保育課から保護者へ経過及び確認結果を伝える。

◾️5月27日(月)

・保護者から再度区へ連絡あり。保育課の対応後も、法人・保育園に対して再度調査をしてほしいと伝えているが、法人・保育園の誠意ある対応がない。保育課からも法人へ誠実な対応をするよう働きかけてほしいと要望あり。

・区から法人へ保護者の要望を伝える。

◾️5月29日(水)

・保護者から区へ、世田谷区などの第三者に防犯カメラを確認してほしいと要望を受ける。

◾️5月30日(木)

・改めて法人が園の全職員へヒアリングを実施したところ、5月7日に虐待行為があったのではないかと証言があったと法人から区に報告があった。

◾️6月3日(月)

区同席のもと、防犯カメラを確認するとともに、法人より発生状況等の報告を受け、当該虐待行為を確認した。

・当該保育士を保育現場から外し法人付け勤務とした。

◾️6月6日(木)

・法人及び園から当該保護者に対し、虐待のあった事実を報告し謝罪を行った。

・当該保護者からは警察に被害届が提出されていることを確認した。

◾️6月10日(月)

・当該園へのサポート訪問を実施。

◾️6月12日(水)

・特別指導検査を行い、施設長を含む全職員を対象としたヒアリングを実施。全職員対象のアンケートへの回答を依頼した(6月20日まで) 。

経緯は以上。

今回は保護者の粘り強い働きかけがあって、事実が明らかになったと言えるでしょう。場合によっては「泣き寝入り」の状況、そうした状況の中で虐待が繰り返された可能性もあったはずです。

世田谷区は検査等を通じて、こうした虐待を未然に防ぐ役割を担っています。今後、虐待事件が発生しないよう実効性のある施策に取り組まなければなりません。

以下、6月17日(火)の「子ども・若者施策推進特別委員会」への報告資料です。

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