耐震診断の次は、耐震性向上に向けた改修。スピード感をもって対応しなければ、区民の安全・安心は守れません
時間がかかりました・・・
奥沢駅前にあるビルの耐震診断。
私は、平成23年11月の一般質問、さらに平成24年10月の決算委員会、平成25年3月の予算委員会と繰り返し、この建物について取り上げてきました。
この建物は昭和44年着工の旧耐震マンションです。
そして、この建物にはこれまで「奥沢区民センター」、「奥沢図書館」、「奥沢子育て児童ひろば」が入居していました。
一方、区は自ら定めた「世田谷区耐震改修促進計画」の中で以下のことを記載しています。
・昭和46年以前に着工したマンションは、旧耐震マンションのうち、より耐震性が劣ると推定される
・重点的に耐震化に取り組むべき
区自身が、耐震診断を受けないまま、昭和44年着工の建物にて、区民利用施設を運営している。
何と言う矛盾でしょうか。
桃野は、このことを指摘し、安全性の確保は急務だと言い続けてきました。
私がこの問題を指摘してから約3年半。
区はようやく本年6月、この建物の管理組合の理事長として耐震診断を行なうに至ります。
そして8月に議会に報告された結果は・・・
「診断の結果はIs値が0.6を下回る見込みであり、耐震改修工事が必要となる見通しである」というもの。
つまりこの建物は、私の懸念通り、耐震性が不足したまま、区民利用に供されていたことが明らかになったのです。
区は、耐震診断結果の見込みが明らかになった後、子育て児童ひろばの運営を一旦休止して、現在の場所から徒歩15分の距離にある東玉川小BOP室に移し、運営日や運営時間を縮小した上で再開しています。
そして区民センターと図書館については利用を継続し、避難経路の再検討と職員の誘導訓練の実施により、安全性を確保するとしました。
区はこの問題を認識してから(桃野が議会で指摘してから)3年以上の月日が経っているにも関わらず、子育て児童ひろばを、現在と同等の条件で運営する準備を整えてもいませんでした。
いったい今まで何をしていたのでしょう。
先の区議会一般質問では「今後区民の利便性確保のため、どのような方策を考えているか」と問いました。
区の答弁は→
・他の公共施設でも運営できないか検討している
・これまで同様の運営ができるよう民間建物を含めた施設を確保していきたいと考えている
・現在、関係機関のご協力を頂いている
というもの。
いかにも対応が遅いですよね。
3年前から予想ができたことなのに。
そして、区が区民センター、図書館の継続運営の前提としている「避難経路の再検討」についても、迅速に安全な経路を確保できるのか、具体的な方策を示してもらるよう取り上げました。
区側の、本件に関する取り組みのスピード感には、甚だ不満ではありますが、一歩前進です。
耐震診断の次は、耐震性向上に向けた耐震改修。
これまで以上のスピード感で対応してもらわなければ、区民の安全・安心は守れません。
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