池田小学校事件。”児童8名殺害”という惨事を忘れてはいけない
先日の予算特別委員会で取り上げたテーマより。
世田谷区への「子ども殺害予告メール」事件。
この事件では、世田谷区の危機管理対応の様々な不備が明らかになりました。
(桃野はこれまで、世田谷区議会本会議でも取り上げてきました)
※過去ブログ
幸い、この予告は実行に移されず、被害を受けた子どもはいませんでした。
先ずホッとするのは良いとしても、今回の区の対応を振り返り、今後同種の事件が起きた場合の対策を準備しておかなければなりません。
桃野は、保育園、幼稚園、児童館、学校などの子どもの集まる施設の「危機管理マニュアル」を再度確認するととともに、訓練などの実施状況について調べています。
マニュアルの整備は不可欠だけれど、それに加えて大切なのは、やはり”いざという時”に実際に身体が動くかどうか。
つまり訓練。
ある日、刃物を持った男が乱入して来たら・・・
訓練をしていても、そのとき最善を尽くすべく身体が動くかと言うと不安があるのが普通でしょう。
ましてや訓練すらしたことがないとすれば、先ずうまくいかないと考えていい。
今回の委員会で桃野の質問に対して区は、訓練の状況について、「保育園や新BOP学童クラブでは月1回以上子どもも参加し、緊急時を想定した訓練をしている」「児童館は年一回訓練を行なうこととしているが徹底できていない」と答弁しています。
先ず、決められた訓練が出来てないというのは問題。
特に、児童館はスタッフ5、6人で数十人の子どもの対応となる施設。
更に、子どもについても、保育園などのように常に同じ子どもがいるわけではない。
大人も子どもも自由に出入りできるということも危機管理の面では難しい点もある。
そう言った意味でも、地域と一体となった訓練(不審者対応も含め)が必要です。
そして、保育園など。
区は「月1回以上子どもも参加し、緊急時を想定した訓練をしている」と言っています。
これは、まさに「そのように決められているから」ですし、それを正確に履行しているという答弁。
この答弁そのまま額面通りに受け止めて良いものかどうか。
桃野は不安に感じています。
保育園、区の答弁通り本当に月1回のペースで訓練してるいるのか。
それも不審者対応も含めてのものなのか。
今回、質疑時間内でこの辺りまで詰められませんでしたが、大切なポイントです。
2001年に発生した大阪教育大附属池田小学校の事件。
包丁を持った男が学校に侵入し、児童8名が殺害され、児童13名・教師2名あわせて15名が怪我を負うという惨事となりました。
学校などでの危機管理に対する意識が大きく変わる契機になった事件です。
あの事件から15年近くが経とうとしています。
記憶も危機意識も風化してはいないでしょうか。
区は、今回の殺害予告事件を機に、再度「危機管理」について、しっかり検証しなおさなければなりません。
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