世田谷区長。「海外の成功事例に学べ」ではなく、地に足をつけ「国内の他自治体から学べ」ば?ワクチン住民接種を進める良い事例が沢山あります
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
昨日のブログに続き、本日も先の議会質問より、新型コロナワクチン接種について。
昨日のブログはこちら↓
【区議会本会議で代表質問。世田谷区の新型コロナワクチン集団接種(住民接種)について。安全・迅速な接種体制づくりのための提案です】
質問の様子は以下動画でご覧頂けます。全体40分。時間が無い方は最後の8分間だけでもご覧下さい。
ワクチン住民接種のための体制強化について取り上げました。
先ずは、5月16日の保坂区長のツイッターをご覧下さい。
「ワクチン敗戦」という言葉がある。ワクチン接種開始が著しく遅れ、米英で接種が進み日常が戻りつつある時期に、3度目の緊急事態宣言下にあり、感染拡大が止まらない。海外の成功例に学び、平時の法制度・慣行を打ち捨てるべきだ。戦略的に災害時モードで対応して、変わるべき時だ。
— 保坂展人 (@hosakanobuto) May 15, 2021
区長曰く。
「ワクチン敗戦」という言葉がある。ワクチン接種開始が著しく遅れ、米英で接種が進み日常が戻りつつある時期に、3度目の緊急事態宣言下にあり、感染拡大が止まらない。海外の成功例に学び、平時の法制度・慣行を打ち捨てるべきだ。戦略的に災害時モードで対応して、変わるべき時だ。
かつて区長は、ニューヨークはPCR検査で感染を封じた成功例だから学ぶべきだとし「世田谷区では、誰でも、いつでも、何度でもPCR検査だ」とテレビや雑誌でぶち上げました。その後実際には、区としてそんなことを実現させようと行動した気配すらなかったのは多くの方がご存知だと思います。
さて今度は、ワクチン接種についても海外の成功例に学べと言い出したわけですが、それよりも区長には地に足をつけて仕事をして欲しい。具体的に国内他自治体の取り組みから学び、実行するべきです。
昨日のブログ【区議会本会議で代表質問。世田谷区の新型コロナワクチン集団接種(住民接種)について。安全・迅速な接種体制づくりのための提案です】でも記しましたが、ワクチン接種回数において世田谷区は八王子市の68%にしか過ぎません。
桃野が世田谷区の接種会場を視察した際、医師から「もっと打てる。時間にはものすごく余裕がある」との話を伺いました。そこで調べてみると世田谷区では全会場共通で一人にワクチンを打つ時間を4分と計算していました。会場ごとに動線の長さ、接種会場のスペースなどが違うのですから一律に一人4分で計算して予約数を決めるのは余りにも大雑把です。
高齢者への接種から始まり、これからどんどんと接種の対象年齢が下がっていくことからも一人当たりの接種時間はもっと短くすることはできるでしょう。足腰等に問題のない方であれば、注射前の問診は立ったまま極々短時間で行うこともできます。
現在、問診、注射を行う際の動線は衝立でクランク状に作られています。どうやらプライバシーに配慮する意図でこのようなレイアウトになったようですが、実際には、声は外にまる聞こえですからプライバシーを守る機能など殆どありません。むしろ動線が長く且つ歩きづらいというデメリットが際立ちます。
プライバシー保護と言うなら、それを希望する方は本当にプライバシーが守られるスペースに案内し、その他大勢の方には最短距離の動線を進んでもらうべきです。
他自治体の参考にすべき事例として、接種を受ける人は座ったまま、ワクチンを打つ方の医師や看護師が会場内を移動する手法があります。静岡県三島市、佐賀県唐津市、「高速大名行列接種」とも言われる福岡県宇美町(うみまち)などの手法が報道されておりますが、世田谷区の一人4分に対し、宇美町の「高速大名行列接種」は1時間に最大120人、つまり一人30秒です。世田谷区はこうした他自治体の取り組みに学ぶべきです。
効率よく接種を進めるという理由があって、うまくコミュニケーションが取れていれば、接種者にも十分受け入れられますよね。
ワクチン接種のマナーなんて言っている人は、ノイジーマイノリティだと思います。
画期的!?「高速大名行列」接種とは?(RKK熊本放送)https://t.co/uO4mYBw4iv
— 手を洗う救急医Taka(木下喬弘) (@mph_for_doctors) June 7, 2021
そして接種回数を更に増やすためには接種会場を増やすべき。八王子市では毎週日曜日、市内各地の30校ほどの小中学校で集団接種を行っています。世田谷区には90の区立小中学校、他にも大学、都のスポーツ施設などもあります。まだまだ会場は増やせるはず。
会場を増やすには、当然運営するスタッフも増やさないといけませんが、区長はこれまで、ワクチンの打ち手を増やすため規制緩和をすべきだとツイッターで政府批判をしておきながら、実際には、神戸市などのように歯科医師を打ち手にする、などの行動をとっていません。区長はツイッターで言うだけで行動はしないのでしょうかね。
予約機能も増強すべきです。これから接種対象の年齢が下がってくれば、電話予約は減り、多くがネット予約になるでしょう。区長はこれまたツイッターで「60歳以下に一斉に接種券を送付すると申し込みが殺到してしまう」と政府批判をしていますが、それを言うなら区長として先ずはできるかぎりネット予約の機能を増強すべき。
こうしたことを区に求めました。
こうした提言についても区側の答弁は「改善を図っていく」程度で、具体性なし。答弁を聞く限り、接種会場を増やすつもりは無さそうでした。ネット予約機能の増強については具体性は無いものの「速やかに予約を取れる体制を整えて行く」なので少なくとも実現する気はありそうと言う印象。
保坂区長。政府批判はお得意ですが、区長としての実務はどうもあまり得意では無さそう。区長に対して具体的な行動を促すべく、桃野は粘り強く働きかけて行きます。
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