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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2023-02-22

小中学生の1クラスは40人か35人か。教員が児童・生徒一人一人に向き合う時間は充実させるべき。文科省VS財務省の戦いはどこへ向かう。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

世田谷区議会は定例会の会期中。本日は本会議3日目が終了し、各会派からの代表質問、一般質問が終わりました。あくまで桃野の主観ですが、区政課題に深く切り込む良い質問もあり、何か思いつきを喋っているようなもしくは”区政を良くするという意図を感じない”質問もあり、議員の仕事ぶりも様々だなと感じます。

その中で、桃野が共感した質問の一つが「教員の働き方」を取り上げた内容。

これまで桃野も課題提起してきましたが、学校というところは、世の中の動きに迅速に反応し変わっていくことが苦手な組織と感じます。校則問題しかり。「男は〜、女は〜」「下着の色は白」など、いつまでも時代錯誤の校則を変えることができないことは象徴的ではないでしょうか。

さて、そんな課題の一つですが、システム化、IT化も遅れている組織と感じてなりません。例えば連絡帳。私も子どもを持つ親なので分かりますが、つい最近まで、児童が欠席する際は、親が我が子の連絡帳に欠席する旨を書き込み、それを近所に住む友達に託し、その友達がその連絡帳を教員に渡すことで欠席連絡としていたという状況でした。紙を受理し、中身を処理するまで、その児童が登校するのかしないのか確定しない教員の方も業務効率はとても悪かったわけです。

そういう問題もある一方で、やはり教員一人が受け持つ児童・生徒の人数は適切なのかということもあります。教員がクラス担任を持つ際、40人学級なのか35人なのかで、その教員が児童・生徒一人一人に向き合う時間は変わりますよね。どちらが充実するかは明らか。

では現状はどうなっているのかというと。

学級編制については、国において平成23年度に「公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律」が改正され、40人学級から35人学級への動きが進んでいます。

平成23年度に小学校第一学年の35人学級を実施したのを皮切りに、その後、年を追って、小学校第二学年、小学校第三学年、の35人学級を実施。令和5年度以降も順に一学年ずつ移行して、令和7年度には小学校全学年で35人学級となる予定です。

一方、中学生。

東京都は独自施策として、小学校から中学校への進学に際し、手厚く生徒をフォローする趣旨の「中一ギャップ対応」のため、教員を加配しています。

つまり、中学校第一学年については、35人以下学級に足りる教員を加配、結果、中学校第一学年は35人学級になっています。ところがこれは中学校第一学年向けのいわば特例的な施策。中一から中二に進級する際に、35人学級から40人学級ということが起こり、クラス編成が「中学校1学年では4クラスだったのに、中学校2学年からは3クラス」となることも起こりえます。

これは意外と保護者の皆様に知られていない仕組みではないでしょうか。2年生進級時にいきなり「来年度からはクラス数が減ります」と通知されるような感覚を得た方もいらっしゃるでしょう。

話は戻って、教員の働き方。

私も区議会議員として区立小中学校の現状を知るにつけ、やはり教員が児童・生徒一人一人と向き合う時間はもっと多いほうが良いと感じます。

文科省は小学校、中学校の35人学級を目指す一方で、財務省は予算上の理由で消極的という話も聞きます。子ども達の教育の充実のためにも、ここは政治が力を発揮する場面ではないでしょうか。

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