東京都教育管理職の試験にまつわる不適切行為が明らかに。現・世田谷区教育長も「自分が校長時代にも、こういうことが行われていた」と認めています。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日は決算特別委員会にて質疑。会派を代表し、区長、教育長ら区幹部に「東京都の教育管理職試験に関連し、不適切なことが行われている。急ぎ是正を」というテーマで取り上げました。
質疑の様子は以下動画でご覧頂けます。これまで一般的には知られていなかった大問題です。是非質疑の様子をご覧下さい。
東京都の教員(公務員でもある)らが属する任意団体がいくつかあります。
小学校教員が任意で属する「一水会」(小学校)、
中学校の教員が任意で属する「清和会」
一水会のOBやOGが属する「伯水会」
清和会のOBやOGが属する「清友会」
そして、この4団体で構成される「碧水会」
こうした団体は東京学芸大学の学閥に対抗しようとつくられたもの。東京学芸大学は師範学校を源流とし、多くの教員を世に輩出しています。故に「東京学芸大学同窓会」は教育界で大きな存在感を放っています。その「東京学芸大学同窓会」つまり東京学芸大学閥に対抗し、学芸大以外の卒業生が固まり対抗しよううというのが上記団体の趣旨。
以下は参考ですが、Yahoo!知恵袋にこんな書き込みを見ることができます。一水会について巷間こんなことが言われているんですね。
そして、こちらは清和会のサイトに掲載されている会長挨拶。東京学芸大学閥に対する生々しい感情が吐露されています。(赤線は桃野が付けました)
そんな任意団体の一つ、一水会に属する校長らが、公務でのみ利用できる「交換便」というツールを使い、又公務に精励すべき時間内に、私的任意団体である一水会の活動を行なっていたという話。しかも「令和3年度 校長・教育管理職(A・B・C)選考第一次合格者名簿」という文書を島嶼部を含む東京都全体に配布していたという話です。
これがなぜ問題か。
一つには一次試験合格者のうち、誰が一水会で誰が一水会では無いかを二次試験の前にばら撒くという行為。しかも宛先は二次試験で面接官となりうる人、その中でも一水会のメンバーに対して文書をばら撒いています。
「一水会の一員である面接官が、面接の際、目の前に座っている受験者が一水会であるか否かを峻別できる名簿」がばら撒かれるというのはどういう意図なのでしょうか。何をか言わんやです。
そしてもう一つはなぜこんな文書を作ることができるのか。
誰が一次試験を通ったのか。これを一水会メンバーのみならず、非一水会メンバーについても名簿にまとめてばらまいています。どうすればこんな文書が作れるのか。不正に個人情報にアクセスしない限りこんな文書は作れないのでは無いかというのが桃野の考えです。個人情報の漏洩という問題でもあるのでは無いででしょうか。
区立小中学校という公の財産の中で、交換便という公務で使うツールを使って、公務員が課されている職務専念義務に反して、私的団体のために活動する校長(公務員でもある)など許されるはずがありません。
今日の質疑では、現在の世田谷区教育長が「校長時代に自分もこうした文書を受け取っていた」と認めています。そして、区教委事務局は以下答弁をしています。
管理職試験合格者名簿については、入手方法や送付の意図などについて状況を把握し、管理職試験の実施者である東京都教育員会に情報提供してまいります。
教育委員会といたしましては、教職員が、その職責を十分に理解し、倫理観や規範意識等を一層高め、服務の厳正に努めるよう、引き続き、指導をしてまいります。
つまり、本件を不祥事と認め、東京都教育委員会と連携して真相解明に努めるということ。そして、本件に関わった教職員が「倫理観や規範意識、服務の厳正に欠けた」行為を行なったと認めてるということです。
世田谷区長も桃野との質疑の中で「本件を重く受け止めて対処する」旨を答弁しました。
これは世田谷区のみならず、東京都全体の教育界に関する大きな問題です。今後の東京都、世田谷区の動きをしっかりフォローし、このようなことが早急に是正されるよう桃野もしっかり取り組んで参ります。
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