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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2021-09-18

桃野はワクチン接種推奨の立場ですが「接種しない」判断が尊重されるのも当然です。どちらの考えにしても、科学的合理的な根拠に基づき判断すること、そして考えの違いから互いを罵り合うことのない社会を。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

本日のブログも世田谷区議会本会議、桃野の一般質問より。

「新型コロナウイルス感染症対策に関する区と区民とのコミュニケーションについて」をご報告します。

新型コロナワクチンに限らず、ワクチンは各個人の意思により接種されるもの。これは一定の年齢において、行政の費用負担で接種を受けることとされている麻疹、風疹などの「定期予防接種」を含めて同様です。

又、今回の議会質問に際しては、「小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK」(著者:森戸やすみ、宮原篤 発行:内外出版社)が大変参考になりました。書名通りとてもわかりやすので、予防接種、ワクチンについて知りたいという方にお勧めです。

さて本題。

ウイルスや細菌は、人類誕生以前から存在していました。我々人類にとっては誕生の瞬間からウイルスとの闘いが始まったとも言えるでしょう。例えば天然痘は、紀元前より、伝染力が非常に強く死に至る疫病として恐れられていました。

しかし天然痘は、ワクチンの接種、すなわち種痘の普及によりその発生数が減少し、WHOは1980年5月天然痘の世界根絶宣言をしています。以降、世界中で天然痘患者の発生は認められておらず、天然痘は人類が根絶した唯一の感染症と言われます。

我が国で、天然痘との戦いに生涯を捧げ、種痘つまりワクチンの普及に尽くした人物として知られるのが、文化6年(1809年)福井に生まれた笠原良策です。昭和63年の小説、吉村昭の「雪の花」は良作の奮闘を描いた作品ですが、今コロナ禍の中に生きる我々に様々な示唆を与えてくれます。これも桃野お勧めの一冊。

良策の時代の人々は異国から伝わった種痘を妖術のように捉え、積極的に受けるどころか良策を迫害しました。良策はそんな状況を打開しようと、藩の役人に対して「種痘は決して如何わしいものではない、子どもを持つ親に進んで種痘を受けるよう命じて欲しい」と求めます。ところが役人達は積極的な態度を取ることで自分の身に何か災いが降りかかりはしないかと恐れ行動を起こしません。人々は良策による療法を拒み、死者は出続けました。

やがて良策の決死の行動で人々は変わり、その活動は身を結んでいくのですが、こうしたエピソードから当時の市井の人々を強く批判する気持ちは桃野には湧いてきません。誰しもこれまでに無い療法を受けることに警戒感を持つのは当たり前です。時代を考慮すればワクチンについて理解できず怪しいものだと考える人がいても不思議では無いでしょう。故に公共部門、当時であれば藩と民との丁寧なコミュニケーションが早い段階から必要だったのだと思います。

現代の世田谷区においては、新型コロナ対策に関する区と区民とのコミュニケーションは十分でしょうか。8月31日の日経新聞によると新型コロナワクチン接種が先行した国では接種比率が7割に近づくと頭打ちになる「7割の壁」が見られるとのこと。おそらく日本もそして我が区も例外では無いでしょう。一方、9月16日時点の世田谷区のウェブサイトでの発表では、区民全体に占めるワクチン2回接種済みの割合は51.2%。区は7割の壁に備える意味でも、なんとなく打たない方、接種は様子見という方に積極的に働きかけるべきでは無いでしょうか。

具体的には「ワクチンを接種する場合のメリットとデメリット」「ワクチンを接種しない場合のメリットとデメリット」「ワクチンの安全性」などについて公的に裏打ちされた情報を使って繰り返し理解を求めるのです。SNS等では「ワクチンは人口削減のための陰謀だ」などというデマも流布されています。誤った情報に基づく判断で「接種しないことを選択する方」もいるでしょう。ワクチンに関するデマを打ち消すための情報発信に務めることも必要です。

そして、世田谷区は区のウェブサイトや広報誌などの媒体で「ワクチン接種は強制では無い」と強調していますが、厚労省が「強制では無いが接種にご協力をして頂きたいという趣旨から努力義務」としていることには触れていません。区も区民に対し「強制では無いが接種にご協力をして頂きたい」との姿勢を明確に示すべき。

桃野はこうした趣旨で区に質問をぶつけました。区の答弁は概ね以下。

SNSなどを通じて拡散するデマが若い世代の接種控えの一因になるなど、接種率向上の面からも、ワクチン接種に関する正しい情報発信が重要だと認識している。

接種は本人の同意のもとに行うものだが、今回の予防接種は感染症の緊急のまん延予防の観点から実施するものであり、予防接種法の「努力義務」が適用されている。

区ではこれまでもホームページや区のおしらせなどを通じ、厚生労働省や専門機関等の正しい情報を活用しながら、ワクチンの効果や副反応といったメリット・デメリットの双方を周知してきた。引き続き、こうした姿勢を維持しつつ、今後は若い世代を中心としたより一層の勧奨に向け、接種への協力を呼びかける積極的なPRに努めるなど、接種率向上に向けた周知に取り組む。

そして、桃野の一般質問の後、早速区のサイトで以下の改善が見られました。良かった。

1)ワクチン接種への協力の呼びかけ

これまで「ワクチン接種は強制ではありません」と表示されていた部分が「ワクチン接種にご協力ください」に修正されました。

ワクチン接種に関する基本情報(区の方針、対象者等)】(世田谷区のサイト)

「ワクチン接種にご協力ください」
今回の予防接種は感染症の緊急のまん延予防の観点から実施するものであり、皆様にも接種にご協⼒いただきたいという趣旨で、「接種を受けるよう努めなければならない」という、予防接種法第9条の規定が適⽤されています。(努⼒義務)接種は強制ではなく、本⼈の同意のうえで接種します。

※赤線は桃野が記入しました。

2)妊婦の接種前のかかりつけ医の「了解」という表現について

これまで「接種前に産科かかりつけ医の了解をお取りください」と表示されていた部分が「接種前に産科かかりつけ医の了解をとることをお勧めします」に変更されました。

【妊婦の方等への優先接種を開始します】妊婦の方の新型コロナワクチン接種について】(世田谷区のサイト)

※赤線は桃野が記入しました。

ワクチンを接種しないという判断も尊重されるのは当然です。ワクチン接種を巡っては、接種推奨派、接種不要派の間で時に違いを否定する激しい論争が見られますが(特にネット上で)、どちらの考えを持つにしても各自が科学的合理的な根拠に基づき判断すること、そして考えの違いから互いを罵り合うことのない社会であらねばなりません。

質問の様子は以下の動画でご覧下さい。本ブログの内容は、動画冒頭から始まります。

 

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