DV被害者を守るために。区が住民基本台帳事務における「支援措置」を案内するのは当然!
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
今日のブログも先の決算特別委員会での質疑より。「DV等支援措置」について。
質疑の動画は以下。DV支援措置については最後の最後に一問取り上げたのですが、答弁の途中で時間切れとなってしまいました。残念。14分40秒ぐらいまで早送りすると支援措置に関する質疑部分となります。
先の本会議一般質問、決算特別委員会「総括質疑」でも取り上げましたが、あるDV被害者Aさんの住所情報を世田谷区が加害者に漏洩してしまいました。以下は参考ブログ。
【DV被害者の住所情報を守れ!昨日の桃野の一般質問が今朝の東京新聞で記事になっています】(2020.09.17 桃野ブログ)
【またもや。DV被害者の住所情報が加害者に漏洩。しかし「絶対に謝らない」世田谷区長】(2020.09.16 桃野ブログ)
桃野は、世田谷区がAさんに対して支援措置について、適切に案内できていなかったことが先ず大きな問題だと考え、区に指摘し続けています。上記2つめの9月16日のブログにも記載していますが、世田谷区はAさんに支援措置を案内できていなかったと思われますし、何よりAさん自身が「案内されていない」と記憶しています。以下桃野ブログより抜粋。
当時のAさんが区に行っていた相談の「相談記録」を見ると、区はAさんに「DVで離婚調停中であるなら住民票を動かすのは危険」と説明していました。
即ちこれは、正しい住所を区に届けた上で支援措置をかけるのではなく、身体だけを動かし住民票は動かさない方が良いと言うアドバイスです。Aさんは区の助言に従いました。支援措置について説明されておらず、そう言う方法があることを知らないのですから、他に選択肢はなかったでしょう。区が支援措置をAさんに説明した上で、Aさんがそれを選ばなかったとしたらその旨の相談記録が区に残っているはずですが、そのような記録はありません。
ところが区は「支援措置について必ず説明することになっている。Aさんにも説明した」という姿勢を崩していません。
区が、DV被害者等に対して、支援措置について説明をしたらその時点で、明確にその旨を文書に残す。そして、その説明に対して、相手がどう考えたかも明確に文書に残す。当然のことです。もちろん自分の意思で支援措置を受けない、住民票も動かさずに加害者から逃げるという選択をされる方もいらっしゃいますから、そういう記録も含めて文書に相談経過を残すのは当然のことでしょう。
この問題を先の一般質問で桃野が取り上げた際、区からは「相談記録の記載内容の見直しやチェック欄を設けるなどの改善を図っている」旨の答弁があったので、果たしてこれはどのようなものなのか調べると、これは相談時に支援措置を案内したかどうか印をつけるだけのもので、これでは相手に正確に伝わったのか、相手がどのように受け止めたのか、そもそも正しく説明できたのかすら記録には残りません。
加害者から逃れて暮らしているDV被害者等には、必ず住民基本台帳事務における支援措置について正しく説明すること、相手(DV被害者等)がそれをどのように受け止めて、どう判断したかしっかりと記録に残すことはもちろん、説明できてない場合は、説明できてないということが上司等と共有される仕組みが必要だと考えます。こうした区の仕事についても、引き続き一つずつ丁寧に区に改善を求めていきます。
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