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2020-07-11

ゼロリスクを求めれば「念のため」と対策がどんどん大きくなり、弊害も大きくなる。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

本日(7/11)、東京都内の新型コロナウイルス新規感染者は206人。新規感染者は3日連続で200人超えとなりました。


桃野の元にも新型コロナ関連で、日々様々なご相談が寄せられますが、闇雲に恐れることなく、日常生活を送っていただきたいという気持ちを込めてご対応をしております。感染症に限らず、首都直下地震でも風水害でも同じですが、正しく恐れて、ピントのあった対策を取らなければなりません。新型コロナ感染症についても様々な「専門家」がメディアを通じて情報発信をしていますので、桃野は自身が信頼できると思う情報になるべく多く接して考えを練っています。

そんな中の一つですが、今朝の朝日新聞に国立病院機構仙台医療センターのウイルスセンター長、西村秀一さんのインタビューが掲載されていて、これはとても良い記事だなと思いながら読んでおりました。西村さんの専門は呼吸器系ウイルス感染症で、これまで国立感染症研究所(感染研)や米疾病対策センター(CDC)などで研究に取り組んでこられました。曰く「日本では新型コロナ感染症について、実態と合わない対応が続いている」「専門家やメディアが過剰な恐怖を広げた」とのこと。以下、インタビュー内容から抜粋・要約。

・亡くなった方を遺族にも会わせず火葬したり、学校で毎日机やボールを消毒したり、おかしなことだらけ。「もうやめよう」と提案している。

・スーパーでも病院で使っているフェイスシールドを着けているが、厳しい感染管理が必要な病院と一般社会ではウイルスに遭遇する確率は全然違う。厚労省の抗体検査では東京の保有率は0.10%。街中そこかしこでウイルスに遭うようなことはない。

・感染者が出ている多くは限られた地域の特定の場所の関連。市中感染があっても人口一千数百万に比べれば数は少なくウイルスが街に蔓延しているわけではない。社会での感染対策としてリスクの高いところから潰していくのは可能。

・手で触れることへの恐怖が広がっているが、ウイルスと細菌の違いが軽視されている。ウイルスは感染者の体外に出て少し時間が経てば活性を失う。ウイルスは細菌よりも接触感染のリスクはずっと低い。何でもアルコール消毒する必要はない。

・世間の人が不安を抱くのは、専門家がリスク評価をして社会にそれを伝えていないから。感染者の咳でウイルス1万個が飛んだとしても、多くは空気に乗って散らばり机などに落下するのは数個/1cm四方。それが手に付く数は?鼻に入る確率は?時間経過でもウイルスは減る。これを考えるのがリスク評価。

・ゼロリスクを求めれば「念のため」と対策もどんどん大きくなる。その下で弊害が大きくなる。人と人との関わり合いがなくなる、差別、職を失うなど。対策で命を落とす社会的弱者もいる。

・スーパーで買った商品をアルコールで拭くのはウイルス学者から見れば笑ってしまうような話だが笑えない。そんな恐れを広げた専門家に怒りを感じる。

・葬儀も同じ。息をしないご遺体からウイルスは排出されない。皮膚に残っていたとしてもお浄めをするか体に触れなければいい。お別れしたいという気持ちを大切にした葬儀はできる。

・感染症対策をめぐる科学者の見解は多様。だからこそ国民に関わるリスク評価に際しては一方の意見ではなく反対意見も議論しなくてはならない。政府の専門家会議での議論に偏りが生じた懸念がある。メディアも誤ったメッセージを社会に広めてしまった。

・3密回避が発信されたのは良かった。しかし空中に浮遊するウイルスのリスクが十分に検討されたのか疑問。ウイルスは密室などの条件が限られるものの、呼吸で体内に達する方が物を媒介する場合よりも、はるかに少ない数で感染する特性を持つ。

・感染リスクは環境や条件によって異なる。一律の対応はあり得ない。2月の一斉休校要請もその後の緊急事態宣言も地域ごとにやるべきだった。わかってきた知見から高齢者や持病のある人と重症化事例の少ない子どもで対応は違っていいはず。

・最終的には公衆衛生だけでなく教育、経済、社会活動のバランスを取るのは為政者の役割。為政者はどんな決断をしても非難は免れない立場だと腹を括らなければならない。専門家が確率を示すことが重要なのは、為政者が全体を適切に勘案できるようにするためだ。

(抜粋・要約以上)

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