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2019-11-30

政令違反ですよね?桃野の質問に世田谷区長は一切答えず。総務部長にはぐらかさせて質問時間を費やさせるひどい状況。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日のブログも桃野の一般質問より。
「世田谷区の分限懲戒処分の仕組みについて」
先ず一点目。ちょっと専門的ですが以下読んでみて下さい。
昭和22年政令第19号地方自治法施行規程の第16条で以下定められています。
・市町村及び特別区には職員懲戒審査委員会を置く
・その委員は市及び特別区の職員のうちから二人、学識経験を有する者のうちから三人を議会の同意を得て選任する
この政令で定める懲戒処分のうち「一般職」(一般的な公務員をイメージしていただければほぼ当たっています)については、地方公務員法の施行以降は、その定めによることになっていますが、「特別職」(例えば世田谷区なら副区長など)の懲戒処分については、この政令に基づいて行われることになります。
他自治体の規則を見れば、当然のことながら横浜市、川崎市、さいたま市、千葉市など多くの自治体で「地方自治法施行規程に基づき職員懲戒審査委員会を置く」旨を定めています。
しかし世田谷区は、この政令で定める委員会を設置していません。
なので、先ずは「これ、政令違反ですよね」と議会で問いました。
法令に基づく運営は公務員にとって基本中の基本ですが、まずこれができていない。
区側の答弁は、、、
出ました。都合の悪いことには答えない。何回聞いても答えようとしない。これ、議会制民主主義を愚弄しています。
今回桃野は、再質問の時間も費やし「政令違反ではないか?」と聞いたんですが、YesともNoとも答えません。
区側の答弁は「その政令は形がい化している」ですって。
いやはや、政令を守っていない側が「形がい化している」ってそんな言い訳ある?とんでもない答弁でした。仮に副区長が何か不祥事を起こしたとします。ところが免職にしようとしても、政令に基づいた手続きが取れない、すなわち副区長を免職にすることができないということになります。
これを放置し、答弁もしない世田谷区長の無責任ぶりと言ったらありません。これは引き続き改善に取り組まねば。
二点目は、区が法令によらず任意で設置している分限懲戒審査委員会について。
区職員が不祥事を起こした場合、懲戒処分を下すのは区長、区長が恣意的な処分を行わないよう牽制するのが分限懲戒審査委員会です。
ところが世田谷区では、処分を下すのも区長、分限懲戒審査委員会の委員長も区長。「委員長以外の委員」も「処分を作るメンバー」と同一というおかしな仕組みになっているのです。
桃野は、このおかしな仕組みを改めるべきだと、平成24年3月の一般質問以降指摘してきました。本年6月の一般質問、10月の決算特別委員会でも、区職員への懲戒免職処分が特別区人事委員会に取り消されたことに関連し、改めてこの問題をとりあげました。
他自治体の例をみると、東京の特別区(23区)のうち、区長が分限懲戒審査委員会の委員長を務めるのは世田谷、渋谷、荒川の3区のみ。他の20区は副区長が委員長を務め、区長は委員にもなりません。特別区人事・厚生事務組合でも委員長は「常勤の副管理者」とされ、処分を下す者と分離しています。
「分限懲戒審査委員会」のキーワードでネット検索し、他自治体の規則等を検索順位に沿って15件まで見ても首長が委員長を兼ねている自治体は一つもありませんでした。
ちなみに奈良市では学識経験者、弁護士、有識者などを含む5名の委員で構成されていました。
世田谷区のような分限懲戒審査委員会は極めて稀です。且つこれでは処分の客観性を担保できないことは明らか。今回の一般質問では改めて改善を求めました。
そして、この改善策と併せて提案したのが「外部の目」を入れること。
冒頭述べた地方自治法施行規程で、職員懲戒審査委員会を置くこと、その委員は区職員二人、学識経験者三人とすることとしているのですから、世田谷区が未設置であるその委員会を設置した上で、別に根拠を定め、同委員会の委員が分限懲戒審査委員会の委員を兼務し、一般職の懲戒処分も審査すれば、今よりはるかに区長の恣意的な処分を避けることができる良い仕組みになります。
区職員の懲戒処分について、世田谷区長ら身内で固めて決めるのは良くない。時に処分が軽すぎるし、時に特別区の人事委員会に修正されてしまうほど規律が保たれていない。
それを奈良市のような仕組みにすれば、区職員への懲戒処分が区民感覚に沿ったものになるはずという提案です。
区の答弁は、先ず「分限懲戒審査委員会の委員長を区長が兼ねる」ことについては年内を目処に改善するとのこと。これは良かった。最初に議会で取り上げてから7年半以上かかりましたが、世田谷区はようやく改善する旨を約束しました。
一方、懲戒処分の審査に外部の目を入れることについては完全拒否。まだまだ懲戒処分が区民感覚に沿って下されるための仕組みの実現は、道のりが遠そうです。
区職員の不祥事に甘い、現・世田谷区長。
区長が恣意的な処分を行えないよう、しっかりと仕組みを作り込んでいかなければなりません。これが真面目に働く区職員を生かすことにもつながると思います。
■質問の動画こちらからご覧ください。

 

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