文科省の調査で、いじめが過去最多41万件、不登校も過去最多14万人、の報道。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
今日の朝刊各紙で大きく報道されていました。
【ふざけ合い・けんかも「いじめ」…最多41万件】(読売新聞)
【小中高校いじめ41万件 前年度から9万件増 過去最多】(朝日新聞)
【問題行動調査 重大いじめ、最多474件 認知28%増41万件 昨年度】(毎日新聞)
などなど。
文部科学省が発表した「問題行動・不登校調査」で、2017年度に小中高校などで認知したいじめの件数が過去最多の41万4,378件(前年度比9万1,235件増)。被害者の安全が脅かされる「重大事態」も78件増の474件。
不登校の児童生徒も過去最多で、年間30日以上欠席する不登校は小中学校で1万348人増の14万4,031人。
2017年度に自殺した児童生徒は250人、前年度より5人増、過去30年間で最多の結果だったが警察庁の統計によると同じ期間に341人の子どもが自殺しており、学校と警察の把握件数に大きな差があった。
などの内容です。
いじめの数が急増しているという記事ですので、センセーショナルではありますが、これは「認知が進んだ」と云う面が大きいと考えられています。いじめは2013年から「いじめられた子どもの立場で判断する」などと定義が変わったこともあり、これまでは「ふざけているだけ」と捉えられがちだったような案件も丁寧にいじめとして拾いあげる動きが進んでいます。
例えば「あなたはいじめを受けたことがありますか?」と云う問いと「クラスメイトに叩かれたことがありますか?」と云う問いでは、結果は大きく違ってきます。正確な実態調査のためには、具体的に行為を拾い上げることが大切。
不登校の増加も気になるところですが、フリースクールなど学校外の場で学ぶ機会についても注目が高まっていることもあり「無理に学校にいく必要はない、時間をかけても子どもにとって良いアプローチを」と云う考え方の広まりも不登校の増加と無関係ではないでしょう。もちろん、不登校となっている原因を取り除くことが一番ですから、ケースバイケースでの対応が必須です。
今回の調査では、不登校の要因として
1)家庭問題(36.5%)
2)友人関係(26.0%)
3)学業不信(19.9%)
などが挙げられています。
いじめの認知件数が増えていること、不登校が増えていることなどから、即ち学校がどんどん荒れ続けているということにはならないと思う一方で、自殺の増加は大きな問題だと思います。
特に学校と警察との連携も課題でしょう。基礎的なデータが正確に集められなければ対策やその施策に対する検証も正確にはできないということになってしまいます。
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