高速道路に降った雨水は(汚れているけれど)周辺を流れる野川に野放図に流れる。でもそこは、多くの動植物の生息地。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
今日のブログも桃野の予算特別委員会での質疑より。
現時点で何か大きな問題が起きているわけではないので、この質問自体が新聞等で取り上げられるような類いのものではありませんが、それでも桃野は、これはとても重要な課題だと考えています。
水とみどり。都心近くにあって、まだ他の特別区自治体に比べて、比較的自然が残っているというのが世田谷区の良さの一つ。
次世代に、多くの水とみどりをバトンタッチしたい。魚が泳ぎ、水鳥が舞い、カエルの鳴き声が聞こえる川をそのままに守りたいと思っています。
今回、取り上げたのが外郭環状道路、東名ジャンクション周辺部分の雨水の問題。
現在、工事中の外郭環状道路(外環道)。世田谷区の西部の地下深くを通って、東名高速とつながる予定です。
その大部分は「大深度地下」と言って地下40m以深を通るのですが、その先で、地上を走っている東名高速とつながるわけですから、ある場所からは、グイッとその道路が地上に出てくることになります。
地下から伸びてくる道路を含めて巨大な構造物(ジャンクション)がそこに設置されることになるのですが、ここで見逃せないのが雨水対策。
大きな構造物の上に降り注いだ雨水は、雨樋のような管を通って外に排出しなければなりません。そして構造物が巨大であればあるほど、その管から外に「一気にたくさん」雨水が排出されることになりますよね。
土の上なら自然に染み込む雨水も多いですが、道路上に降った雨はそうはいきません。
それも、高速道路ですから車から出る様々なゴミを飲み込むことになるでしょう。例えばタイヤカス、排気の中に含まれるチリ。
そういったものが、下水処理施設に流れた後、再生されるなら問題は大きくないかもしれません。
しかし、実はこの外環道、東名ジャンクション周辺の下水管は「分流式」という仕組みになっていて、汚水(家庭や工場から出る水)は下水処理施設である水再生センターへ、雨水は別の管を通して川や海へ流す方式です。
つまり、外環道、東名高速の上に降った雨水は(汚れているけれど)、この周辺を流れる野川に野放図に放流されてしまうんですね。そこが、たくさんの動植物の住処であるにもかかわらず。
これはしっかりとした対処が必要。
豪雨対策として、量への対応(貯留施設など)、そして汚れた水が川に放流されない仕組みも必要です。
世田谷区がこうした問題意識を持ち、高速道路事業者に対策を急がさなければなりません。そうしたことを質疑で取り上げました。今回の質疑では区とも問題意識を共有できたと思います。区側からは、道路事業者には、区としてしっかり働きかけるとの答弁がありました。
繰り返しになりますが、この外環道周辺は、世田谷区の中でも貴重な水とみどりが残されている地域。これをしっかり次世代につないでいかなkればなりません。
質疑の様子は世田谷区議会のサイトでご覧いただけます。ご注目ください。
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