なぜ世田谷区長は「世田谷ナンバー導入」に熱心に取り組むのか。
本日は区民生活常任委員会へ。区側からの報告事項の一つに、世田谷区長が熱心に導入に取り組んでいる「世田谷ナンバー」についての報告がありました。
4月23日のブログに「世田谷ナンバー賛成?反対?」と書きましたが、世田谷区民の車のナンバーを「品川」から「世田谷」に変えることについての賛否をアンケート調査していたのです。今日の委員会では、区民を対象にしたアンケート結果の確定値としての報告が有りました。
【確定値】(4/23ブログの数字から少し変わりました)
・賛成79.3%
・反対15.2%
実に八割の区民が「現在の品川ナンバーから世田谷ナンバーに変更」に賛成との結果です。
(※品川と世田谷の選択制ではありません。導入されれば、本人の希望に関係なく、新たな車両登録時は全て世田谷ナンバーです)
でも、このアンケート結果、私にはどうしても釈然としないんですよね。
なぜなら、私が直接区民の方に意見を聞いてみると、賛成の声はほとんど無いからです。
多くは「どちらでも良い」もしくは「反対」。
反対の理由をきくと「世田谷在住とわざわざ知らしめたくない」や「先入観でお金持ちだと思われて車上荒らしのターゲットにあうのでは」「わざわざ変える必要性を感じない」「品川ナンバーが好き」などの答えが返ってきます。
でも区のアンケートではナント!8割が賛成なんです。
で、アンケートの原本をみると、答えの選択肢は「賛成」と「反対」のみ。
「わからない」「どちらでもない」がありませんし、答えた方の属性をみると年齢は「60代以上」73.9%、世田谷区在住期間では「10年以上」が99.6%と区民全体の構成バランスとは大きくかけ離れています。
しかも、アンケート送付先をどのように選んだかについて、区側から「統計的手法」との説明があり、更に「区民意識調査にならった形」との答弁があったので、私が委員会で「区民意識調査は層化二段無作為抽出方式だが、それと同じ方法か」という旨の質問をすると、次の答弁では「層化二段無作為抽出方式ではない、同様の形ではなく、区民意識調査と地域の分け方が同じ。そのエリアからとる標本数が同じ。無作為というやり方が同じ。」との答え。
全然違うって、それは・・・
突っ込んで聞かなければ「区民意識調査と同じやり方でやってるなら、公正公平だろう」って勘違いしたまま議論が終わってしまうような答弁ですよね。区側は何か、ちゃんと答えてない印象です。
ちなみに、区のアンケート結果からの印象とは異なりますが、インターネット上で情報をとってみると「反対!」という意見もたくさん出てきます。でもアンケートでは、反対の方にその理由を聞く項目もありません。反対意見がほとんど無いかのように見えてしまうアンケートの作りも不自然。
例えば東京スポーツ新聞社のネット版(以下抜粋)
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「世田谷ナンバーだと世田谷区在住と分かって、車上荒らしに遭いやすくなるのでは」「世田谷ナンバーの軽自動車では恥ずかしい」などのぜいたくな?声も聞かれる。26日に開催されたシンポジウムでは、同区在住で自動車評論家、そしてシンガー・ソングライター松任谷由実(59)の夫でもある音楽プロデューサーの松任谷正隆氏(61)が「割り込みした車があるとナンバーであれこれ判断される。世田谷ナンバーは優等生的な運転をしなさいとはいわないが(マナー向上の)特殊な教育を受けなくては」と苦笑い。
>
と書かれています。
そもそも、世田谷区長が世田谷ナンバー導入に向けて突っ走ってる中で、アンケートをとるというのは、順番がおかしいのではないでしょうか。区民の意見が概ね「賛成」ではじめて、区長が動くのならわかるけど・・・
私には、なぜ区長が「世田谷ナンバー導入」に熱心に取り組むのか。
その理由が”謎”です。
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