桃野の議会質問より、区内住宅地でのスタジオ営業問題。今後もそうした事例があれば区の所管部門と連携し、問題解決に取り組みます。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日のブログも先の区議会一般質問より。
こちらは関連ブログです。
本日は区議会本会議3日目。桃野は区内の保育施設で男児が亡くなった事件について取り上げました。区内認可外施設の安全を守るのは区長の仕事です。
議会質問で取り上げたのは以下5つのテーマ。
1)区内保育施設での乳児死亡について
2)住宅地におけるスタジオ営業について
3)区長は役所の組織統治に関心はあるのか
4)弁護士等の戸籍謄本等職務上請求について
5)近隣自治体との公共施設相互利用について
今日のブログは「2)住宅地におけるスタジオ営業について」ご報告です。
令和元年(2019年)10月9日の決算特別委員会にて、用途制限により本来認められない地域でスタジオ業が営まれていること、事業者が法の網をかいくぐるような手法を使い、区がそれを認めてしまっていることを取り上げました。
以下、当時のブログです。
あれから4年以上経ちますが、まだまだ、閑静な住宅街でスタジオ業が営まれ、騒音、照明、路上駐車等で近隣住民を苦しめている事例が起きています。
先日、第一種低層住居専用地域内に住む方より、桃野のもとに「昨年6月、区に相談をしたが状況が変わらない。改めて今年1月から継続的に区に対応を求めているが、改善は見られずスタジオ営業が続いている」との相談が寄せられました。
桃野が区に確認すると、昨年6月は騒音問題などを所管する「環境保全課」への相談であったので、区はその際、事業者側に「周辺住民に配慮するよう指導はした」とのことですが、違反建築物の指導等を所管する建築安全課と連携しての対応はしていないことがわかりました。まさに縦割りの弊害です。
世田谷区内は全域で都市計画法による「用途地域」が定められていて、地域第一種低層住居専用地域などでは、スタジオ営業に制限がかかっています。
◾️用途地域(国土交通省のサイトより引用)
都市における住居、商業、工業といった土地利用は、似たようなものが集まっていると、それぞれにあった環境が守られ、効率的な活動を行うことができます。しかし、種類の異なる土地利用が混じっていると、互いの生活環境や業務の利便が悪くなります。
そこで、都市計画では都市を住宅地、商業地、工業地などいくつかの種類に区分し、これを「用途地域」として定めています
今回、周辺住民からのお声を受け、区の対応は不十分だ、対応に必要な部署が連携して適切に対応すべきだとの趣旨で質問しました。
区側の答弁は以下内容。
環境保全課では、住宅地におけるスタジオ営業に関する相談を昨年6月に受付け、騒音苦情という視点で現地の確認、事業者への指導を行なった。
その一方で、今回の相談のように建築基準法の用途違反が疑われるような場合には、早い段階で関連部署と情報共有を図ることで早期解決につながる可能性があり、対応が十分でなかった点もあると認識している。
騒音をはじめとする生活環境に関する相談は、区民の暮らしを保全することが第一であり、今回の件に限らず、建築安全課や福祉部門など関連する所管と連携し問題解決に努めていく。
又
建築基準法令の違反に関する監察業務においては個人情報を含む内容となり、また公表することが業務遂行の妨げとなることから、個別事案の調査状況、違反の有無、指導内容等を示すことは控える
とした上で、一般論として以下内容の答弁がありました。
通報や区のパトロール等により違反建築物の情報を得た場合は、速やかに対象となる建築物の現地確認や建築主、事業者等への聞き取り、図面等の資料確認により現状調査を行う。
例えば、用途違反の疑いがある場合には、外観のみでは判断できないため、建物内における利用実態、設備の状況等を現認する必要があり、あらかじめ居住者の承諾を得て住居内へ立ち入ることとなるが、仮に立ち入れない場合は、区は継続的に建築主等へヒアリングを行った上で違反と疑われる状況の有無を確認し、問題がある場合は改善するよう求めていく。
また、指導、勧告、命令などの事務の仕組みについては、違反が認められた場合の対応として、法的拘束力のない「行政指導」の他、是正指導を無視する等改善の見込みがないような場合に発する法的拘束力のある「命令」がある。
「行政指導」としては、建築主等に対して、口頭や文書等により是正指導を行い、是正計画書の提出を求める他、勧告書の交付等、違反者に対して違反状況を認識させ、違反者自身により違反箇所の是正を行うよう促す。
法に基づく「命令」では相当の猶予期限を付けて、使用禁止等、違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる。
ただし、この「命令」は不利益処分であるため、違反の内容及び程度、建築物等の安全性及び周辺環境への影響、違反者の行為の悪質性、その他諸般の事情を総合的に考慮し判断する必要がある。
区の答弁は一般論と断ってのものですが「今後このように対応していきます」と言っていると解釈しました。
区内住宅地でのスタジオ営業で、苦しむ区民の方がいらっしゃいます。もし今後もそうした事例があれば区の所管部門と連携し、問題解決に当たっていきたいと思います。
質問の様子は動画でご覧頂けます。以下リンクからご覧下さい。
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