世田谷区立中学校での部活動中のケガ(保険対象のものだけでも年間177件)
先日のブログに続いて決算特別委員会(文教領域)の質問をご報告。
とりあげた2つ目のテーマは「部活動支援員と生徒たち安全管理について」
杉並区立のある中学校では、休日の部活動を民間企業に委託している、という記事が先日、新聞で大きく報道されました。
既にサッカー部では3年前から実施されていて、部員1人につき、一回3時間で500円という料金設定、専門的な指導内容ともに、子ども達、保護者、教員からの評判は上々、という内容の記事でした。
更に、9月20日の朝日新聞の記事に掲載されていた【公立中学の教員に対する調査】では「部活の時間や量が負担」と答えた教員は44%となっていて、休日返上で熱心に部活動に取り組む先生ばかりではないということが浮き彫りになっています。
世田谷区では、休日の部活動など、何らかの事情で教員が、部活動の顧問教員として従事できない場合、保護者や地域の方に部活動の「監督」等を務めてもらう部活動支援員制度があります。
本来、教員が行うべき活動を、地域の方にある種、肩代わりして頂くということですから、区は、支援員の皆様の環境整備を十分行うのは当然の事です。
例えば、安全管理については最優先事項として、区は十分にバックアップしなければなりません。
平成23年度、世田谷区の区立中学校で起きたケガ(保険の支払いの対象になったもの)の件数をみると、体育授業によるものは117件、部活動によるものは177件と、部活動によるケガは体育授業のケガに比べて1.5倍以上となっています。
顧問教員、部活動支援員ともに、部活動での安全管理に万全を期すのは当然です。
ところが・・・
部活動支援員は平成23年度で437名となっていますが、平成23年度の「部活動支援員安全管理研修」の参加人数をみると6月が7人、11月が9人と、支援員の数437名と比べてあまりにも少ない参加者です。さらに、平成24年度の6月の研修は参加者ゼロで中止になってしまいました。
ほとんどの支援員の方が、安全管理研修を受けずに実際の指導にあたっているというのが実態であり、本年度は、研修の開催すらできないという事が起きてしまいました。
安全管理研修については、参加を義務化する一方、参加者には交通費等を支給することや、受講履歴に応じて認定書を発行するなど、改善を進めるべきと区に提案しました。
こと、子ども達のケガ、場合によっては命にかかわることです。
部活動だけでも年間177件の保険対象となったケガがあるわけですから、区は、この数字を削減するべく数値目標を持つぐらいのことは、当たり前ではないでしょうか。
積極的な取り組みが求められます。
質問の様子はこちらから。
http://www.discussvision.net/setagayaku/index.html
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※40:40まで早送りすると桃野の質問時間になります。
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