世田谷区は先進的に「景観を大切にする」取り組みを進めてきました。民間企業に対して屋外広告物は周辺の風景と調和するものとするよう誘導もしています。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日のブログは予算特別委員会における桃野の質疑より。3月15日(水)の「都市整備」質疑にて持ち時間16分で質疑を行いました。テーマは大きく2つ。
1)世田谷区が公園や道路に設置する看板は景観を乱しているのでは?又その効果は?
2)道路の舗装は計画通りに更新されている?傷みが激しい箇所が散見されている。
先ず、1)世田谷区が公園や道路に設置する看板は景観を乱しているのでは?又その効果は?
例えば今、区立公園の至る所に、このような看板が設置されています。
コロナ対策の啓発看板ですが、これはコロナ感染拡大の初期に設置されたもの。今推奨されている内容とは異なる部分もあります。特に「散歩・ランニング中もマスク等を着用」は今では、ちょっと過剰と言える内容。
質疑した際の区の答弁によると「数日前から撤去を始めている」とのことでしたが、つい最近までこれについて何の疑問も感じず設置を続けていたということ。
区が設置するこのての看板は、設置した看板の意味が希薄になってきても、ずーっと設置されたままになることが多い傾向にあります。
こちらも。
これもコロナ対策で遊歩道に掲示されているもの。屋外でも人と人の間隔を2メートル空けるよう推奨しています。その中身も今の区の推奨内容には沿っていないし、ガムテープで何か補修?目隠し?されていて、見た目も悪いです。水辺の景観に悪い影響を与えているように思います。そしてこれを見て「2メートル空けなきゃ」って思う人はいないのではないでしょうか。つまり、景観を乱す割に効果はない横断幕と言えるでしょう。
そして、こちらはコロナ対策ではないので、もっと古いものかもしれません。飼い犬は放し飼いにせずリードをつけるようにと啓発する横断幕。これもかなり汚れていますし、形も乱れていて景観には悪影響。そして、これを見た人に与えるプラスの効果はいかほどのものかと思ってしまいます。効果あるのかな。
中にはこういう看板も。経年劣化で文字が消えたものが設置しっぱなし。これも景観を乱しますね。こういう看板は無い方がいい。
世田谷区には、風景づくり条例があり、「せたがや百景」や「風景資産」を選定するなど、そこで暮らす人々にとっての「景観の価値」に、いち早く気づき、それを大事にする取り組みを進めてきました。「風景づくりのガイドライン」を定め、民間企業に対しては「屋外広告物は周辺の風景と調和するものとするよう」一定の基準を定めて誘導もしてきました。
そんな世田谷区ですから、区が設置する看板についても、景観に与える影響を吟味して設置し、その維持管理も適切に行わなければなりません。
都市デザインに係る所管部署の職員だけはなく、区の全ての職員が「世田谷区は景観に配慮したまちづくりを進めているのだ」と、自然に身体に染み込んでいて然るべき。
区民の暮らしにとって、街の景観はとても大事なもの。区の職員の皆さんには、これを理解して世田谷区の各施策を進めてもらいたいと思います。
質疑の様子は以下動画でご覧ください。
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