世田谷区が”ネット上の不適切な書き込み”を監視するよりも・・・
先日のブログで以下内容についてご紹介しました。
・世田谷区では、世田谷区立中学校や生徒に関するネット上の”不適切な書き込み”について監視を行っている。
・平成22年度からスタートして、今年で5年目。
・平成26年度の予算額は451万3,320円。
・品川にある会社と随意契約を結び、業務委託している。
・平成25年度の委託事業の結果、一年間で削除依頼をかけた書き込み2件。
(同一生徒による書き込みが2つのサイトに反映されていたもので、実質的には要削除の書き込みは、年間で1件のみと考えていいでしょう)
先のブログでは、この事業内容、契約方法、事業者に支払う金額は妥当なのかと問題提起をしました。
桃野は、区が”ネットの上の書き込みを監視する”取り組みよりも、子ども達にネットの利便性、可能性、そしてそこに潜む危険性などについて理解させることこそ必要なのではないかと思っています。
先のブログでも述べましたが、世田谷区では”ネット上の書き込みを監視する”以外に、区立中学校全校で「ネットリテラシー講座」も行なっています。
・この事業も前述の会社と随意契約。
・平成25年度からスタートしています。
・講義時間は1回50分、費用は一回3万円(区立中学校29校全校で実施、計87万円)。
・生徒と年齢が近い「デジタルネイティブによる講義」という狙いで講師は大学生だそうです。
(ネットリテラシー講座の講義時間、費用、講師については区の資料から引用)
区がこの事業実施にあたり、報道機関宛に発信したプレスリリースには、講座を受講した中学校1年生の言葉として「講座の内容がリアルで分かりやすかった」、中学校3年生の言葉として「いつも何気なく使っているソーシャルメディアの危険性がよく分かって使い方を考えるいい機会になった」とのコメントが掲載されていました。
内容、どんなものなんでしょうね。
一度、区の教育所管に、この講義を視察させて頂けるようお願いしようと思っています。
ネットを利用し始める年代において、ネットリテラシー向上のための機会を設ける事については賛成です。
大学生講師への謝礼金程度のコストで効果があるならば予算も低廉といっていいでしょう。
先にブログで取り上げた”ネットの上の書き込みを監視する”事業に450万円。
その数年後に始まったネットリテラシー醸成講座に87万円(3万円×29校)。
同一の委託事業者と随意契約。
事業者との契約方法の見直し、そして費用対効果も考えながら区がやるべきこと、そうでないことの峻別が必要だと考えています。
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