今朝(1/10)の朝日新聞より。都市と地方の税収格差を縮める目的で始まったふるさと納税の実態は。全国の自治体の27%が赤字、町村でも15%が赤字。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
以下は、本日の朝日新聞朝刊の一面に掲載された記事。(ネット版で全文読むためには有料となります)
法政大の平田英明教授、簡潔明瞭な解説「都市と地方の税収格差を縮める目的で始まったが、人気の返礼品がある自治体に寄付が集中している。多大なコストはかかっている上、特定の業者に税金が流れており、合理性もない」→ふるさと納税、町村15%「赤字」:朝日新聞デジタル https://t.co/zOZhyR4d0s
— 桃野芳文(世田谷区議会議員) (@momono4423) January 10, 2023
桃野は分かりやすくて良い記事だと思いました。以下、記事より一部抜粋。
・ふるさと納税で赤字が大きい自治体(2021年度)
1.横浜市 227億3千万円
2.名古屋市 130億4千万円
3.大阪市 120億9千万円
4.川崎市 95億3千万円
5.東京都世田谷区 82億9千万円
など
・赤字が大きい町村(2021年度)
1.静岡県長泉町 1億6300万円
2.広島県府中町 1億3700万円
3.京都府精華町 1億1200万円
4.愛知県蟹江町 9600万円
5.神奈川県葉山町 9500万円
など
・黒字が大きい自治体(2021年度)
1.北海道紋別市 76億9千万円
2.宮崎県都城市 76億7千万円
3.北海道根室市 72億8千万円
4.北海道白糠町 63億9千万円
5.大阪府泉佐野市 60億1千万円
など
・ふるさと納税で自治体が寄付を受けた分から税収が減った分や経費を引いた収支を調べたところ、2021年度は全国の自治体の27%が赤字だった。
・大都市から地方への税収移転が目的にもかかわらず、町村でも15%が赤字だった。
抜粋以上。
ふるさと納税は、都市と地方の税収格差を縮めることを目的として始められた政策ですが、実態は激しい返礼品競争の結果で寄付先が選ばれる様相。一部の「人気の返礼品」をラインナップする自治体に寄付が集中していることがわかる記事です。一概に都市から地方へお金が流れるということもなく、地方でも税収減に苦しむ自治体が少なくありません。
そして、前述のように世田谷区も税収減に苦しんでいる自治体の一つであり、国に対してふるさと納税制度の改善を強く求めています。
一方で昨年、世田谷区も遅ればせながら”返礼品競争”に参加し始めました。以下関連ブログをご覧ください。
ふるさと納税。世田谷区長は「返礼品競争には加わらない」と言い続けていましたが、遅まきながら大方針転換。世田谷区へのふるさと納税でこんな返礼品。
少しでも財源流出を防ぐための手立てです。是非、世田谷区へのふるさと納税をご検討ください。
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