ワクチン接種2回目を終え8ヶ月以上経過した人に3回目接種が開始されます。ところがこの接種券が正しく届かない懸念も。接種後に転居した方は要注意です。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
政府は、新型コロナウイルス感染症対策として、12月から3回目のワクチン接種をスタートする予定です。3回目のワクチン接種は、2回の接種を終えた方で3回目を希望する全ての希望者が対象。厚生労働省は各自治体に対して、2回目の接種を終えてから8カ月以上経過した人に、12月以降、順次3回目の接種を開始するよう通知しています。
世田谷区でも、3回目接種に関する補正予算を議会で議決する必要があります。全額国の予算で負担されるものですが、先ずは世田谷区で予算を立てて、接種券の発送、接種会場の準備、接種に係る人員の手配などをしなければなりません。
さて、そんな中で気になるニュース。
引っ越しすると3回目接種券が届かない? ワクチン情報の共有に課題https://t.co/24Bio5eWfm
他の市町村に引っ越すと新型コロナワクチン3回目の接種券が届かない――。
12月から始まる3回目の接種をめぐり、そんな恐れが出てきています。自治体間の情報共有が難しいためといいます。 pic.twitter.com/uhRva4fGWc— 朝日新聞デジタル (@asahicom) November 8, 2021
前述のように、接種券の発送は自治体の仕事です。世田谷区民へは世田谷区が接種券を発送する役割。ところがその接種券が対象者に届かない懸念があるというのです。
新型コロナワクチン接種については、国が導入した「ワクチン接種記録システム」(VRS)のデータなどをもとに自治体が対象者を抽出し、接種券を発送する仕組み。
VRSは接種記録を一元管理するためのシステムで、マイナンバーと一緒に個人の接種記録が登録されています。そして登録データは各自治体が管理していて、別の自治体が本人の同意なしにデータを参照することは、マイナンバー法上できない仕組みになっています。
つまり、自治体を跨いで引っ越したAさんについて、Aさんの引っ越し先であるX市(転入先)では、引っ越す前に住んでいたY市(転出元)でAさんが何回ワクチンを接種しているかを把握できない仕組みになっているのです。
Aさんはワクチンを2回接種していたとしても、新たな住まいのあるX市から3回目の接種券は届きません。Aさん自身がX市で「◯月△日に2回目を接種済み」と申告するか、Aさんの同意を得てX市がY市に照会しなければ接種履歴は分からないのです。
又、VRSを巡っては、登録されたデータの一部で誤りがあることも明らかになっていて、こうした方にも3回目の接種券が届かない可能性があります。
ワクチン接種後に転居した方、そうでなくても3回目の接種の対象なのに接種券が届かない方は、お住まいの自治体にその旨を連絡する必要がありそうです。ご注意ください。
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