世田谷区の危機管理はそれでいいのか。世田谷保健所がファックスを誤送信し新型コロナで自宅療養中の38人分の氏名や住所、連絡先などが流出。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
昨日報道されていてたこのニュース。
世田谷保健所が新型コロナウイルス感染者の情報。38人分を誤送信。ファックス番号を押し間違えたそう。以前議会で「ファックスやめよう」と取り上げたんだが未だにこういう情報をファックスやりとりしてるのか。https://t.co/5gLVnjRTRT
— 桃野芳文(世田谷区議会議員) (@momono4423) May 5, 2021
世田谷保健所がファックスを誤送信し、新型コロナウイルス感染者の調査票などを全く関係ないどこかに送信してしまいました。誤送信したのは自宅療養中の38人分のリストと疫学調査票。氏名や住所、連絡先などが記載されていたようです。
病気に関することは非常にデリケートな問題であり、その情報は本人の意思に反して公にされるべきものではありません。先ず今回の誤送信自体が大問題。
そして、誤送信が起きたのが祝日であったこともあり、役所の動きが鈍重だったことも問題です。この不祥事を区が公式に認め、謝罪、事故の中身を説明したのは休み明けとなってしまいました。その間、報道が先行し、区民の皆さんは何が起きたのか「公式発表」に触れるまでに時間がかかってしまいました。もちろん区議会議員も同様です。
そして、本日、区のホームページにてこのような内容が公表されました。
【新型コロナウイルス感染者(自宅療養者)情報のファクシミリ誤送信について】(2021.05.06 世田谷区のサイト)
・このたび、新型コロナウイルス感染症の自宅療養者の情報の取り扱いで、ファクシミリを誤送信した事案が発生いたしました。
・保健所では、この間、細心の注意をもって感染者情報を取り扱ってきたところですが、人為的なミスで区民の信頼を損ねることになり大変申し訳ございません。
・誤送信の内容並びに今後の再発防止に向けた対策を報告いたします。
■内容
1.経過
令和3年5月5日分の自宅療養者情報について、当該事業を受託する事業者へファクシミリを送るべきところ、入力間違いがあり、異なった事業者に送信された。
2.送信した情報の内訳
新型コロナウイルス感染症 自宅療養者 38人分
3.送信先での取り扱い
事前に送信先に一報を入れ、即時個人情報を回収させていただいた。
4.対象者への対応
自宅療養者すべての方に、5月5日から6日にかけてお詫びと説明の連絡を行った。■再発防止に向けた対策
1.受託事業者との電子化によるデータの授受
従前より電子化の準備を行っていたところだが、受託事業者との準備作業をし、早急に電子化でのデータ授受を実現するよう取り組む。
2.当面でのファクシミリでのデータ送信での対策
・個人情報を外部に発送する際は、送付物の内容ならびに送信先の確認を2人体制で実施することを改めて徹底する。
個人情報をファクシミリする特定の番号については、短縮登録の使用を徹底する。
事がことだけに、週末だろうが祝日だろうが、これぐらいの情報は区が迅速に発信できてしかるべき。これも危機管理の一環ではないでしょうか。世田谷区長は、ネットニュースを1日に何件もツイッターでバンバンとリツイートすることで知られていますので、今回のファックス誤送信の件も報道後、そう長い時間を経ずに区長はニュースに気付いたのではないかと思います。一方、実際に区長が反応を示したのは翌日の朝。それも区のサイトでの発表ではなく「ニフティニュース」の引用。
申し訳ありません。誤送信等が起きないように再発防止につとめます。関係者の方にお詫びします。
→コロナ感染者情報を誤送信=世田谷保健所、ファクスで38人分|ニフティニュース https://t.co/DNCLqhwUFo— 保坂展人 (@hosakanobuto) May 5, 2021
世田谷区長、今回の誤送信について、急ぎ対応する程のことではないと考えたのでしょうか。それとも単に休みを邪魔されたくなかったのでしょうか。その対応に首を傾げざるを得ません。
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