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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2020-06-17

新型コロナウィルス関連。こんな場合は躊躇なく情報公開をしなければいけない!

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

本日のブログも桃野の議会質問から。「区民に適切に新型コロナウィルス関連の情報を提供すべき」という観点で区側に問うています。

これまでも区側に対して「世田谷区は他自治体に比べて新型コロナウイルス感染症に関する情報公開に消極的だ」と指摘してきました。感染者の個人情報には配慮しながら、つまり個人の特定につながらないようにしながら、感染への注意喚起のために必要な情報は積極的に区民に公表すべきです。本議会では、このテーマで大きく3つの質問をしています。

Q1)6月5日の読売新聞が「東京都は新型コロナウィルスによる死者の情報について、遺族の同意を前提とせず、性別や年代などの属性を公表するよう改めた」と報じている。世田谷区もこれを準用するのか。

Q2)区内の店舗やイベント等で集団感染、いわゆるクラスターが発生し、且つそこに誰が出入りしたか特定できない場合は店舗名やイベント名を公表するか。

Q3)6月5日の朝日新聞が「世田谷区内の病院で14名の院内感染、うち6名が死亡」と報じているが、このような事案は区として公表しないのか。どのような場合に区は、感染が発生した事業者名等を公表するのか。

これらの桃野質問に区側は副区長、政策経営部長が以下内容で答弁しています。

東京都が、新型コロナウイルス感染症により死亡された方の遺族の同意を前提とせず、年代、性別、居住地の都内都外の別、診断日、死亡日を公表することは、6月8日(月)に世田谷保健所に通知があった。世田谷区内において死亡された方は、6月9日現在16名であり、その一人ひとりの属性を公表することは、個人が特定される可能性があることから、区は都に沿った公表は行わない。一方で、例えば、死亡された方の年代別人数など統計資料は、年代によるリスクを知ることで区民自らの感染予防の行動にも役立つことから、時期をみて公表することを検討する。

店舗やイベントにおいて集団感染が発生し、誰が出入りしたか特定できず、その店舗を利用し、又はイベントに参加した方々に感染の可能性の注意喚起をする必要がある場合には、関係者の個人情報や人権に十分配慮したうえで、 店舗名やイベント名を公表する必要があると考えている。今後、改めて現行の「公表の考え方」を検討する。

感染者が発生した場合、事業者が自らの責任において、事業者名を公表することを基本と考えているが、これまで区は、事業主としての区役所はもとより、保育所、介護事業所、病院という、多くの区民の利用する公共的な施設での感染発生にあたっては、区民の不安を解消し、感染予防の注意を促す観点から、事業者の同意のもと、事業者が自ら公表するホームページにリ ンクを張るかたちで、区ホームページで事業者名を公表をしている。

お話の区内病院は、陽性者がゼロになったことや感染が収束段階にあることを病院がホームページに公表し(6月3日)、6月5日に報道されたもの。ホームページの掲載内容は新たな感染者が発生したものではないため、 区に連絡はなく、区は承知していなかった。今後、感染者が発生した施 設について、収束に至るまでの間、区は、どのような情報を事業者とともに 公表するかという点についても、あわせて検討する。

先ず、気になるのはQ1からQ3全てに「検討する」と答えている点。「感染症対策における情報公開」はこの間、議会でも議論になっていました。今「検討する」というのはいかにも対応が遅い。一方で「区民自らの感染予防の行動に役立つ情報は公表する」「感染の可能性の注意喚起をする必要がある場合には、個人情報や人権に配慮したうえで、 店舗名やイベント名を公表する必要がある」の趣旨で答弁をしている事については賛同しますので、しっかりその答弁に沿って実行してもらいたいとも思います。

先ず前者についてですが、例えば区は、6月に世田谷区内の飲食店でクラスターが発生したという情報を公開しています。しかしその際、従業員、客などの関係者を全員特定し健康観察も終了しているという理由で「飲食店でクラスター発生」以外の情報は全て伏せています。以下、世田谷区のホームページより(赤線は桃野強調)。

上記の議会質問は6月10日、区がこの飲食店に関する情報をホームページにアップしているのは6月16日です。区が答弁している内容に沿った情報発信であれば、本件では「どれぐらいのスペースにどれぐらいの人数が居たのか」「換気の状況はどうだったのか」「感染者の割合は」「重症化した人はいたのか」など、注意喚起に繋がる情報(もしくは正しく恐れるための情報)は明らかにすべき。これでは何のために区はこの情報を公表しているのかわかりません。ただ人々を不安にさせるだけ、もしくは飲食店は危ないから行くな、という意味にも取れてしまいます。

そして後者の話。岐阜市では以下のような事例も起きています。

風俗店の女性感染、検査必要な客は21~24人…市は店側に客の特定要請】(読売新聞オンライン)

このニュースによると、風俗店勤務の20歳代女性が新型コロナウィルスに感染していることが判明。この女性から接客を受けて検査が必要な客は21~24人とみられており、市は該当の期間に岐阜駅周辺の風俗店を利用し、異常を感じた人がいれば、市の保健所に相談するよう呼びかけているとのこと。これは、まさに桃野が懸念し議会で取り上げた事例。もし世田谷区で、業種を問わずこのような事例が発生し、濃厚接触者を追跡するために必要とあらば、該当の店舗名、期間と共に、この店を利用した方は名乗り出てくださいと広く呼びかけなければなりません。これについては躊躇なく情報公開されなければならないでしょう。

■6月10日の代表質問の様子はこちらからご覧ください。(特にお勧めの視聴は34分15秒〜です)

■動画は世田谷区の区議会のサイトからもご覧いただけます→こちら

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