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2017-12-15

映画「みんなの学校」そして木村泰子さん(大空小学校初代校長)の講演。教育における「指導」という言葉の恐ろしさ。

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世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
昨日の「オウム真理教問題講演会」に続き、今日は2日連続の烏山区民センター。先日ブログでもご紹介しておりました「第69回人権週間記念事業「講演と映画のつどい」に参加しておりました。
(1)映画の部(13:20~15:05)
「みんなの学校」(2014年 日本) 監督:真鍋 俊永
(2)講演の部(15:20~17:00)
テーマ:「みんながつくる みんなの学校」~地域の学校にすべての子どもが安心できる居場所を~
講師:木村 泰子(大阪市立大空小学校初代校長)
少し時間がオーバーして4時間超の映画&講演となりました。特別支援教育の対象となる障がいがある子も、自分の気持ちをうまくコントロールできない子も、みんな同じ教室で学ぶ「インクルーシブ教育」がいかなる形で実践されているのか。これを学ぶ大変有意義な時間となりました。
ブログでもご紹介しましたが、映画「みんなの学校」の舞台になっている大阪市立大空小学校は、2012年度の児童数・約220人のうち、特別支援の対象となる数は30人超(通常学級数6・特別支援学級7)。教職員は通常のルールに沿って加配されていますが、地域の住民や学生のボランティアだけでなく、保護者らの支援も積極的に受け入れた「地域に開かれた学校」として運営されています。
まだ言語を獲得していない子ども(「あー」「うー」という発声で自己表現をしている)、就学以前、家庭で暴力にさらされていたことで、自らも暴力に頼る子ども、椅子に座っていることが苦痛で教室を飛び出して行ってしまう子ども。
静かな落ち着いた環境で学習したい子どもにとっては、まずは「好ましい場所」では無いでしょう。保護者はどうなんだろう。「授業を妨げるような子どもはうちの子どもと同じクラスにしないで!」と学校にねじ込んでくる保護者はいないのかな。
様々な思いを持って映画、講演会に臨みましたが、そこで知ったのは障がいのある子どもも、そうでない子どもも、保護者も、地域の方々も、そして教職員も、この大空小学校で力強く成長し続ける姿でした。
学力ってなんだろう。テストの点数?と考えれば大空小学校は、他の学校と比べて特に秀でているということもないでしょう(映画でも講演でもそこには触れられていないので桃野の推測ですが)。
しかし、木村泰子元校長先生も講演の中で「大人になっても自分らしく生きる力」と定義されていた4つの力。
・人を大切にする力
・自分の考えを持つ力
・自分を表現する力
・チャレンジする力
この力を伸ばす学校としては、大空小学校は素晴らしく秀でた学校であると感じました。子どもが著しい成長を遂げる7歳から12歳の6年間。数字では表すことができない人としての力を育む教育なのかなと。
そして、映画の中で印象的だったシーン。
言い聞かせても言い聞かせても、いうことを聞かない子どもに教師が大声をあげるシーンがありました。それを見ていた校長が、その後そっと、教師を校長室に呼びます。そこで教師に投げかけた言葉は、
校長「あれは演技?腹が立ったの?どっち」
教師「・・・。腹が立ちました」
校長「あれは、暴力と同じだよ。そして、大声を出した後、あの場をプイッと離れただろう。あの後、子どもが窓から飛び降りることもあるってわかる?」
教師「・・・」
校長が伝えたかったのは「指導」の恐ろしさでしょう。
講演の中でも木村元校長は、校長の仕事は「学校で、子どもが安心して学び合っている事実、に責任を持つこと」とおっしゃっていました。そして、こうもおっしゃっていました。
「学校で一人の命がなくなることもある」
大空小学校には、問題のある家庭で、何日も食事をできない子どもがいる。3日間食事をできなかった子どもが4日目に空腹に耐えかねておにぎりを万引きして食べた。そのことを知った時に、我々はどう子どもに接すればいいのだろう。「万引きは犯罪だ。どんなにお腹が空いても人のものをとってはいけない」と言いますか。例えばそれを言ったとします。子どもはその教えを守って死ぬかもしれない。
その時教師は何を言うか。「指導が行きすぎた」
学校は、他人事。この一言で済ませてしまう。ゆえに「指導」というのは恐ろしいんだと。
空腹に耐えかねておにぎりを万引きした。その子どもに万引きをさせないために、周囲の大人はどうすればいいのだろう。とても重い問いです。
そして「指導」という言葉の恐ろしさ。保坂展人世田谷区長が、今日の会場にいて話を聞いていたら少しは考えを改めてくれるのかなと。淡い期待を抱いてしまいました。
*注釈としてこちらをリンク。世田谷区の教育イベントで起きた事件「日野皓正氏が、本番ステージ上で、中学生の髪をつかみ、頭を引っ張り回し、往復ビンタ」を、保坂展人世田谷区長が「あの程度は暴力ではない、行きすぎた指導」と片付けてしまった件を改めて辛い気持ちとともに想起しました。
jinken2017

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