行政は「年間で1%の改善」という数字が好き、という話。上田清司埼玉県知事の語る実例から。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
この週末は、イベントの合間を縫って「小池百合子政経塾 希望の塾」の講義にも参加しておりました。
塾の講義については、会場に足を運ばなくてもインターネットで視聴することができるのですが、やはりライブだからこその臨場感から伝わってくるものもあると思っていますので、なるべく会場に足を運んで参加したい。。。
とはいえ、実際にはかなりの人数の塾生が一箇所に集まっているので、講師や塾生同士、双方向のやり取りができるわけではありません。報道によると先日の講義に参加した塾生は一日で約3,000人らしい。運営サイドの皆さんのご苦労も相当ですね、こりゃ。
先日は、巨大な会場で大きなスクリーンも使っての講義。それでもやはりインターネットを通じての講義よりははるかにライブ感ありますけど。
さて、今回の講師は以下の陣容。
1限目)小池百合子東京都知事
2限目)河村たかし名古屋市長
3限目)上田清司埼玉県知事
4限目)竹中平蔵教授 (東洋大学教授・慶應義塾大学名誉教授)
今回は、現職首長の講師が3名という、まさに「地方自治」について具体的な政策、その効果を実例を交えて聴く充実の時間となりました。
特に印象に残ったのが、河村たかし市長、上田清司都知事の両氏から図らずも同趣旨の話が出たこと。
キーワードは「徹底的に比較する」
他の自治体の現状はどうなっているのか。比較して、自分の自治体の現状はどうなっているのか。これを数字を集めて客観的に捉える。又、10年、20年の時間軸である事象についてどのように変化しているのか(もしくは変化していないのか)、数字を紐解いて把握する。
これは、民間企業では当たり前ですが、行政はあまり得意な作業ではないんですよね。桃野もこれまで、この手の話は一貫して主張し、世田谷区政に同趣旨のことを求めてきました。
数字を伸ばそうと施策を立てても、行政は1年で1%から2%程度の変化しか認めようとしない、その風土をどう変えていくか(上田知事)というような話も出て、巨大な行政組織でリーダーシップを発揮するためのコツみたいなものについても、よくよく勉強になりました。
例)
埼玉県の県立高校の中退率を下げよう。
中退率は他都道府県の公立校と比較していかほどか。
また過去、中退率はどのように変化しているのか。
数字の分析を。
役所は「年間で1%程度」の改善目標を立てがち。
具体的な施策を提示しながら、改善目標についても根拠のある数字を持つ。
講義内容について、とても全ては伝えきれませんが「具体的な政策、そして、その結果」について責任を持って自治体運営をする首長から、得るものは多い。そんな時間でした。
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