有権者から見たら甚だ可笑しなことを、平気で、いやむしろ胸を張って「どうだー」とやっている議員たち。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
小池都知事に対する都議会自民党の反撃?
はっきり言って、やってることは稚拙だと思いますが、反撃のつもりなのでしょう。
ちょっと世田谷区議会では、考えられないな。
自民党も含め、色々な会派があるけど、こんなことをして「首長を困らせてやろう」なんて議員は(おそらくですが)世田谷区議会には一人もいないと思います。
ことが起きたのは12月7日(水)の東京都議会本会議。既に、新聞やテレビで報道はされていますが、今日は東京新聞の「こちら特報部-ニュースの追跡-」で詳しく報じられていました。
要約すると、こんな感じです。
・自民党の代表質問で崎山知尚議員が、矢継ぎ早に知事に28問の質問を浴びせた。
・小池知事はメモを取りながら聞いたが、全部の質問を書き取れず答弁に窮した。
・議場からは「答弁になってない」「笑ってんじゃないよ」と激しいヤジが飛んだ。
・崎山氏は再質問に立ち「馴れ合いや根回しをしない」という知事の意向を踏まえて答弁調整をしなかったと説明。
この記事を見たり、関連のニュースを見たりした方でも、「議会での質問の仕方」がわからないと、何が起きたのかよくわからないと思うのでまずは前提のお話を。
世田谷区議会も同じ方式ですが、都議会の代表質問、一般質問の場合は、いわゆる「一問一答式」ではありません。議員は議場の壇上から、割当時間の大部分を使って聞きたいことを先ず聞き切る。その後、一旦降壇して自席で答弁を受ける。時間が残っていれば自席から再質問などができる。こんな流れで質問と答弁が行われます。
もちろん、議会が決めれば「一問一答にする」ということもできますし、実際にそのようにしている議会もありますが、各質問方式にはそれぞれ一長一短があるわけです。(世田谷区議会の場合、予算委員会、決算委員会は一問一答式)
話は戻って、今回の自民党議員の質問。
はっきり言って単なる嫌がらせですよね。よくこんなことを堂々とできるな。答えに窮するのは政策論争の上ではなくて「聞き取れない(メモしきれない)から答えられない」ように仕向けているから。
この代表質問での、自民党の持ち時間は74分。
その74分間で28問もの質問を一気にぶつけられて、その後に「はい答えて!」と言われてまともな答弁なんてできるわけありませんよ。この自民党議員が仮に同じことやられたら、絶対にまともに答えられないと思う。
だから通常は「質問調整」といって、事前に、質問内容を具体的に行政側に伝え、質問当日は丁々発止というよりは「行政の公式な答弁」として「揺るぎない重みのある言質」を引き出すことが目的になるわけです。
質問に立った自民党の都議は質問調整をしなかったのは「馴れ合わないため」って言ってますけど「馴れ合い」ってそういうことじゃないでしょうって。。。
こういう、有権者から見たら甚だ可笑しなことを、平気で、いやむしろ胸を張って「どうだー」とやっている都議会議員の方々。私も含めて都民はその振る舞いをしっかり見つめ、選挙という最大の武器で政治を変えていかなければなりません。
「今の政治は、バカバカしい」と思ったら。
それを変えることができる最大の力は、有権者が持つ「選挙権」なのですから。
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