保育士さんに家賃補助。世田谷区の場合は上限82,000円でお金が支給されます
これまでブログでも取り上げてきましたが、世田谷区は「待機児童ワースト1」と言われる自治体です。
平成26年度の待機児童は1,109人。
世田谷区では、毎年度1,400人の定員拡充を目標に掲げて保育園の整備を進めていて、保育士についても平成27年度から5年間で新たに約1,100人が必要としています。
待機児童が増える
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保育園を増やさないと!
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保育園が増えると保育士が足りない!?
保育園の整備拡充に伴い、保育士不足も想定されます。
そんな中、東京都や各区では保育士の確保を急ごうと、保育士への家賃補助を行なうこととしました。
世田谷区の場合、家賃補助の上限額は82,000円。
(横浜市では既に同様の取り組みがスタートしていて家賃補助の上限は80,000円)
平成27年4月以降に新設される保育施設(認可保育園、小規模保育事業、家庭的保育事業、認証保育所)に勤務する経験年数5年以内の常勤保育士が、保育運営事業者が賃貸借する住宅に住居する場合、82,000円を上限に、区などが保育運営事業者に対して家賃補助を行ないます。
事業者が借り上げた”社宅”にまだ経験の浅い(≒若いということになるんでしょうか)保育士が入居する場合、国、都、区が家賃を補助します、ということですね。
世田谷区では初年度の対象を60人と想定。
補助は国、都、区で分担して行ないます。
(賃料82,000円の場合、国41,000円・都20,500円・区10,250円の補助、事業者の負担は10,250円。この場合保育士の負担はゼロ)
60人の保育士を対象に、毎月10,250円を補助した場合、年間の歳出は738万円。
平成27年4月以降、5年間の期間限定でこの補助事業がスタートする予定です。
・かつて保育士を5年務めていて一旦退職、新たに保育士として働こうとした場合は対象外?
・かつて認可外保育園で働いていた場合、その期間も”5年以内”にカウントされる?
・実家は(世田谷区の隣の)川崎市で世田谷区に通えるけど、世田谷区で一人暮らししたいという人は?
・世田谷区の保育園で働くけど、目黒区に住む場合は家賃補助の対象?
区の担当者によると、制度設計の詳細はこれからつくるようですが、ざっと考えただけでも色々とグレーゾーンがありそうです。
果たして、家賃補助は、人材確保に効果はあるのか。
離職に歯止めがかかるのか。
税金を投入したその効果の程は、しっかりフォローしたいと思います。
(効果的な施策であれば、同じく、低賃金・重労働が離職の原因と言われる介護職にも同じような施策が必要ではないかとも思います)
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