世田谷区の騒音に対する対応の問題点。世田谷が”良好な住宅地”であり続けるために
世田谷区の住居地域が”良好な住宅地”であり続けるために。
「区民からの騒音などの苦情申し立てに対して、区は適切に対応しているのか」と13日(木)の予算委員会で取り上げました。
先ずは実例を。
平成23年の7月、区民Aさんが、飲食店(B店)の排気ダクトの騒音について玉川総合支所に相談。
8月にはAさんは正式に「苦情申し立て」を行ないました。
その後区は、B店に改善策を検討するよう、指導したそうです(「指導」と言っています)。
9月、B店から「改善を検討したが費用対効果等の面で対応できない」と区に返事があった。
11月、そこで区はAさん、B店、区の三者で話し合いの場を持ちましたが”当事者間の主張に大きな隔たりがあり解決は難しい”と判断。
12月には「処理終了」と結論を出しました。
ここで、何の結論も無く、区は区民への対応を打ち切っているわけです。
そこで調べてみると、こういう進め方、つまり「当事者間の話が決裂したら、区は対応終了」というのは、別に珍しいことではないようです。
このケースで、ここまで一度も区は現場の騒音を測定していませんが、むしろ測定をする方が稀という結果でした。
平成24年度の数字をとりまとめた区の資料をみると、苦情相談件数163件に対して、測定は4件です。
ここで区が「処理終了」とすること自体、どうも合点が行きませんが、多くの方は区が「終了」といえばそこで致し方なく苦情を引っ込めてしまうものなのかも知れません。
しかし、このケースでAさんは、当然、困りごとが解決していません。
Aさんは粘り強く区に「騒音の測定をして欲しい」と引き続き要望をしました。
区は、苦情処理自体は打ち切っているんですが「相談には乗る」ということでしょうか、2月になって騒音の測定をします。
そして、この騒音測定からも区の様々な問題点が見えてきました。
主なものを挙げると。
①騒音の測定位置が「東京都の示す手引き」(※)と大きく異なっている。
(正しい測定場所ではない)
②飲食店B店の営業日と休業日の騒音測定結果がほぼ同じ。
(正確な測定ができているのか疑問)
③対応中の事案であるのに測定データ(源データ)を早々に廃棄している。
(測定結果の疑義について確認できない)
④なぜか対応の途中、騒音測定の後のタイミングでB店を指導すべき騒音基準を変更している。
(当初は50デシベル以上はダメとしていたのに、測定後になぜか60デシベルまでOKと考えを変えた)
【※東京都環境保全局の「生活騒音防止の手引き」】
このケースから桃野が感じることは
”区は騒音の苦情を申し立てた区民に対して厳しい”
”苦情解決に向けた区の動きが非常に消極的”
だということです。
桃野は、今回このテーマを取り上げて、騒音問題解決のために区にとって何が必要か、そして騒音苦情に対する区の実態などとても勉強になりました。
騒音含め、公害問題を放置する世田谷区役所であるならば、”良好な住宅地”としての世田谷区の価値はどんどんと失われていくでしょう。次回以降のブログで、この問題を詳細にみていきます。
質問の様子はインターネット中継(録画)でご覧頂けます。
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本日(4/16)区議会議員選挙スタート。喜多見駅前12時〜「桃野芳文 街頭演説会」にお越しください!投票日は4/23(日)、期日前投票は4/17から。 教育は子ども達の置かれた環境、状況についての配慮も大事。区側、区教委側の大人の都合で効率の良さを求めるだけで良いはずはありません 世田谷区議会では昨年「区議会議員によるハラスメント条例」を可決しています。議員から区職員、又議員間のハラスメントも許されない行為です。 あれから10年。津波で死者行方不明者84名(児童74名、教員10名)の犠牲を出した石巻市立大川小学校へ。児童、教員の思いを無駄にせぬよう。 楽しいはずの夏休みに悲しい事故が起きないよう。子ども達には「ういてまて」を教えておきたい。
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