補助金等、区内銭湯に向かう予算は平成25年度で、約1億9,800万円
世田谷区議会本会議にて。
今般の本会議にても、桃野は一般質問を行ないました。
テーマは大きく3つ。順次ブログにてご報告します。
今日は「世田谷区の産業振興について」をご報告。
世田谷区では、公衆浴場、いわゆる銭湯に対して様々な補助金や助成金を支払っています。
区内の銭湯で利用できる入浴券を高齢者に支給する事業も含め、区内銭湯に向かう予算は平成25年度予算で約1億9,800万円。
区内銭湯1軒あたりでは一年で約566万円となります。
銭湯への補助金、助成金はそもそも内風呂の普及率が低く、公衆衛生上、銭湯が必要不可欠であった時代の名残でしょう。
しかし時代は変わりました。
総務省の「平成20年住宅・土地統計調査」をみると内風呂の普及率は全国平均で95.5%。
銭湯を“公衆衛生上無くてはならないもの”と位置づけるのは今や時代遅れです。
その利用動機は一種のレジャー感覚ではないでしょうか。
同じ公衆浴場でも、例えばスーパー銭湯と呼ばれる業態などは、助成金を受け取らずとも営業しています。
それぞれの事業者が補助金に頼らず知恵を絞って集客に務めているのです。
銭湯も営業努力に励んでいるところ、そうでないところ様々あることでしょう。
銭湯を一くくりにし「公衆衛生上無くてはならないもの」として、限りある区の予算から、補助金や助成金を支払うことは適切でしょうか。
何のビジョンも示さず、補助金をどんどん払うだけでは、その業界はいつまでたっても自立できません。
限りある予算の中、行政は、それぞれの事業者が補助金に頼らず自立できる環境を作るためにこそ、予算を投入しなければなりません。それが、区民の支払った大切な大切な税金を預かる行政の役割であるはずです。
高齢者福祉、待機児童、教育・・・・
お金が必要な分野は数限りなくあるのですから。
「昔からやってるから」とジャブジャブお金を流すなど、民間の世界では有り得ない感覚です。
区は銭湯に対する、補助金、助成金のあり方について、しっかりと将来ビジョンを示し、現在のあり方を見直すべきだと問いました。
本日は、人口あたりや面積あたりの銭湯の軒数や内風呂の普及率との関係、スーパー銭湯などの事業者との兼ね合いなど具体的な例もあげて質問しましたが、はっきり言って産業政策の観点からまともな答えは帰って来ませんでした。
【区側の答弁】
■「お風呂の無い家もある」
(→では、どれくらいの内風呂普及率になったら、政策転換するのか?と聞いても答えられず)
(→人口あたりの銭湯の数、半径○kmあたりの銭湯の数などの指標は?と聞いても答えられず)
(そもそも区は区内の内風呂普及率も把握してないのに、何故こんな事言えるのか不思議です。テキトーすぎる!)
■「スーパー銭湯は、銭湯に比べて料金が高いから銭湯とは別」
(→お客さんのニーズを満たして、それに見合う料金を受け取り、繁盛しているではないか)
(→家に風呂が無く、銭湯に行かざるを得ない方には、人に対して補助金を払うのが本筋では?)
区民から集めた税金だから大して考えないんでしょうか。
将来につながるビジョンも深く考えずにジャブジャブお金を流しているとしか思えません。
こんなことでは、頑張っている銭湯事業者にとっても、税金を払っている区民に取っても、決して良い事ではありません。
今後もこの問題、適切な税の使いみち、事業者へのバックアップのあり方について取り組んで参ります。
■質疑の様子は世田谷区議会ホームページより動画をご覧頂けます。
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