杉尾秀哉さん(TBSテレビ報道室解説・専門記者室長)の話
本日はTBSテレビ報道室解説・専門記者室長の杉尾秀哉さんの講演会へ。
世田谷区明るい選挙推進協議会・世田谷区選挙管理委員会が主催する「明るい選挙をすすめるつどい」として行われたもので、毎年行われているイベントです。今年で25回目。
このイベントが実際のところ「明るい選挙」や「選挙への関心」につながっているか、というと正直「?」ですが、世田谷区民を中心に広く開かれた政治の勉強会と考えれば、意味のあるものだと思います。
講師の杉尾さんは、かつてTBSテレビ「ニュースの森」のキャスターを務め、現在は「みのもんたの朝ズバ!」など週3本のレギュラー番組を抱える人気コメンテーター。
ところどころ聴衆との会話を交ながらの講演は、硬軟自在で、現在の日本の政治の課題をわかりやすく解説をされていました。
約1時間半の講演から杉尾さんの話をいくつか抜粋してご紹介します。
■今回の衆議院選挙の結果について
自民党の圧勝ではあったが、民主党への懲罰的行動がこの結果につながったのではないか。
直前まで「だれに(どこに)投票をしていいか分からない」といった声が多かった。
積極的に自民党を選んだ人が多かったわけでない。
自民党が獲得した比例票は、自民党が惨敗した前回の衆議院選挙よりも減っている。
■今夏の参議院選挙について
民主党はこの選挙で惨敗すれば、分裂して党がなくなる。
かつて国民は、民主党に政官業の癒着を無くし、政治や行政の無駄を省くことを期待していたが、今や国民は「民主党は何も決められない政党」と判断している。
民主党は組織を動かす能力(経験)を持っている人が少ない。
今は、党が無くなるかどうかの瀬戸際。
■安倍政権について
戦後、再登板した総理大臣は吉田茂と安倍晋三。
吉田茂と安倍晋三ともに、最初の政権は一年未満、吉田はその後長期政権を築いた。
安倍政権も参議院選挙で勝てば、衆参で安定勢力を獲得し長期政権になる。
参議院選挙までは「憲法改正」など議論が分かれるテーマは避け、金融緩和、財政出動、成長戦略のいわゆる「三本の矢」=経済政策に取り組んでいくだろう。
テレビで活躍していらっしゃる方だけに、既に新聞やテレビで報道されている内容がほとんどでしたが、コンパクトでわかりやすく、幅広い世代に聞きやすいお話だったと思います。会場は50代、60代の方が多かったように見えましたが、できればもう少し若い人たちにも、脚を運んでもらいたいと思う内容でした。その辺が少し残念。主催者側にとっても課題です。
コメントを残す