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2025-10-17

本日、本会議にて表決。桃野は令和6年度一般会計決算認定に反対。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

本日は第3回世田谷区議会定例会最終日。

令和6年度各会計決算認定の表決が行われました。

桃野は、令和6年度世田谷区一般会計歳入歳出決算認定に反対。

以下、賛否一覧表です。桃野が所属する会派は「無所属・世田谷行革110番」で「F行革」と記載されています。

表の左端の欄上から「自民」、「立憲・無所属・愛」、「公明」、「F行革」(桃野の会派)、「共産」、「国民民主・都民ファースト」、「生活者ネットワーク」、その下は各一人会派です。

桃野は会派を代表して本会議上で反対の意見を述べましたが、今日述べた理由は大きくは「保坂区政の緩慢さ、杜撰さ」。そして特に今回取り上げたのは以下4つの視点です。

1)

近年の保坂区政には必要な事業であるにもかかわらず、やれなかった事業、やらなかった事業が年々増えていく。令和4年度決算においては予算の執行率は91.2%だったが令和5年度は88.8%、令和6年度は87.3%で、区長は行政計画としてやると決めたこともやりきれていない。しかもその成績は年々下がっている。

2)

「世田谷区実施計画における成果指標の計画変更」を見ても保坂区政の「計画に対する達成意欲の欠如」が顕著。令和6年度の成果指標において達成状況が低いものを見てみると、当初目標に対して令和7年度以降の目標が上方修正されている一方で、実現に向けた行動量は下方修正されているものがある。こんないい加減な計画の区政では信頼できない。

3)

区長がやろうとしている「空襲被害者への三万円給付」は、細部の検討を疎かにして話題性のある施策をぶち上げる保坂区政の特徴をよく示している。空襲被害者への補償や援護は、区長のお気に入りのフレーズ「国より先にやりました」を言いたいがために、区民のお金を使ってやっていいこととは思えない。

4)

恵泉通り、主要生活道路106号線に係る問題。昭和41年の着工から実に59年も経つが、一軒の土地占有者によって未だ道路がつながらない。この問題においても区長自身は一切動かず、必要な決断もできない。令和6年度も怠慢を続けた。

現在の世田谷区政は区民のお金、区民の時間を無駄遣いしていると言わざるを得ず、令和6年の一般会計決算認定には反対しました。

以下、桃野が本会議場で述べた意見全文です。

▪️

令和6年度世田谷区一般会計歳入歳出決算認定に反対の立場から無所属・世田谷行革110番の意見を述べます。

近年の保坂区政には必要な事業であるにもかかわらず、やれなかった事業、やらなかった事業が年々増えていくという特徴が見て取れます。令和4年度決算においては予算の執行率は91.2%でした。そして令和5年度は88.8%、令和6年度は87.3%の予算執行率です。

区民の困りごとは無尽蔵にあると言っていいでしょう。お金があったらあんなことができる、こんなこともできる。区民の皆さんの困りごとを一つでも多く解決できる。そう考えるのが区のリーダーたるものでしょう。でもお金は有限だから、どうしても区民の皆さんに我慢をして頂かなければいけない部分も出てくる。これは本来忍びないことです。ところが区長は行政計画としてやると決めたこともやりきれていない、そして多くの税金を余らせています。しかもその成績は年々下がっていく。

計画を立て、それを着実に実行し結果を積み重ねていく。これは本来役所の得意分野でしょう。ところが今年9月に各委員会で報告された「世田谷区実施計画における成果指標の計画変更」を見ても保坂区政の「計画に対する達成意欲の欠如」が顕著です。令和6年度の成果指標において達成状況が低いものを見てみると、当初目標に対して令和7年度以降の目標が上方修正されている一方で、実現に向けた行動量は下方修正されているものがあります。なぜこんな実施計画が堂々と議会に示されるのか理解ができません。これは先の代表質問で具体的に数字を挙げて区長に問いました。

区長はこれら自分の成績をどう捉えているのでしょうか。反省しているならまだ良いですが、数字は嫌い、わからない、そんなことよりとにかく話題を振りまきたいと思っているなら、区政は務まりません。

区長が「空襲被害者等支援」とする施策は象徴的です。決算特別委員会の中で他会派から関連の質疑がありましたのでこの場でも重ねて言及しますが、区長がかつて社民党の国会議員だった時代にできなかったことを、今度はその規模を小さくして世田谷区長の権限で実現しようというのが今回の3万円給付です。こう断言するのは、昨年6月、我が会派の代表質問に対し区長がその根拠となる答弁をしているからです。9月の代表質問の際に引用しましたが再度引用します。

「国会での超党派議連、今、平沢勝栄氏が会長をしているそうですが、私が国会議員だった当時から活動をしておりまして、私もこの議員立法、当時から内容は変わってきているのですが、民間人については受忍論で、もう我慢して耐えろということにしてしまうのはおかしいというふうに政治家として思っておりました」

引用以上です。

戦争被害について、我が国の司法判断はいわゆる受忍論、戦争による被害は国民が等しく受忍すべきというものです。この理由から、国は戦争被害について法的な補償義務を負わない、とされてきました。一方で、元軍人・軍属、その遺族には法的な救済措置が講じられれていることなどにより、国民間の不平等といった問題点を指摘する声があることは事実です。私も空襲被害者等、一般の民間人への何らかの補償、援護が必要だとの意見を全否定するつもりはありません。しかし、それはやるのなら国がやるべきことでしょう。区長のお気に入りのフレーズ「国より先にやりました」を言いたいがために世田谷区民のお金を使ってやっていいこととは思いません。区が参考にしたと言っている他自治体の事例、浜松市や名古屋市は苛烈な空襲被害に晒された歴史があり、世田谷区とは全く事情が異なります。

私は、先の本会議での区長の発言に驚かされました。空襲被害者への現金給付を行うといっている区長ですが、どうやら戦争観は実は受忍論と強く結びついているようです。

9月18日の我が会派の大庭正明議員の一般質問に対する区長の答弁を一部抜粋して引用します。

戦争に突入する前の日本にはかなり言論の自由、そして民主主義あるいはロシア革命の直後入ってきた様々な社会主義思想等々あった。ところが、それがどんどん短い期間のうちに消えていく。

軍だけが旗を振ってもですね、この戦争に突入することはできなかった。社会全体が責任を持っていた。ですから私は、騙された、多くの人が軍に騙されたという戦争観、これは間違いで、騙された側の責任というのも、私達の両親世代その祖母祖父の世代について検証してこれを超えていかなければならない

引用以上です。

整理すると区長は「わが国は、言論の自由が保障された状況下で戦争に突入した。軍が主導するだけでは戦争に突入できなかった。社会全体の責任だ。多くの人が軍に騙されたという戦争観、これは間違いだ」と言っているのです。

まさに、受忍論、戦争による被害は国民が等しく受忍すべきとの考え方につながる戦争観ではないですか。

こうしたことからしても、区長を空襲被害者への3万円給付に動かしているのは「国より先にやりました」と言いたいがためと思わざるを得ません。

国より先にやりましたではなく、区民のために先にやるべきことをやってください。

恵泉通り、主要生活道路106号線に係る問題についても触れます。昭和41年の着工から実に59年。一軒の土地占有者によって未だ道路がつながりません。占有された土地は既に世田谷区のものです。相手方が事業認定は無効だと主張して起こした裁判は令和2年3月に最高裁で上告棄却という形で決着しました。決着からもう5年半以上の時が過ぎました。地域の皆様からも早く道路を通してほしいとの陳情が出ています。

そうした状況でも区長は、占有者に話をしに行こうともしない。先の我が会派の代表質問に対して区長は「私自身が出向くこと自体は何度でもしたいと思っている」と答えましたが、実際には平成25年12月に一度占有者と面談し、そこで明け渡しはしない旨を告げられてから、これまで12年間も直接の働きかけはしていないのです。具体的な行動が伴わない中で「出向くことは何度でもしたい」と

の言葉を信じろという方が無理でしょう。そして、区長は「平行線である話でもしっかり区の立場を伝えたい」とも答えましたが、それではこれ以上は何もしないという意味ではないですか。相手は占有したまま立ち退く気配が一切ない中で、平行線であっても区の立場を伝える、区長、それはもうあなたの部下たちが繰り返し繰り返しやってきたことです。平行線に終止符を打つのが区長の仕事でしょう。

ここでも区長は自身の利益、例えば「そんなことをしたら私のイメージが悪くなってしまうのではないか」、そんな区政課題としての大きさと比べれば瑣末な、そしてあるのかないのかもわからないことで、自身の利益に拘泥し、区民の利益をそこね続けているのです。

自分の利益と組織の利益、ここで言えば保坂展人さんの利益と区民全体の利益。それを考えれば今、区長が為すべきことは何なのか自然と答えが出るではないですか。

”The buck stops here”

アメリカ合衆国第33代大統領、トルーマンがトップリーダーとしての決意を示すため、執務室の机の上に、この言葉が刻まれた銘板を置いていたと言われます。

今、区長が肝に銘じるべき言葉として申し添えておきます。

令和6年度も困難な課題から逃げる、決断なき保坂区政でありました。以上で我が会派の令和6年度世田谷区一般会計歳入歳出決算認定への反対意見を終わります。

意見を述べる様子は世田谷区議会のサイトからご覧ください。

世田谷区議会のサイト】から、令和7年第3回定例会、10月17日(金)本会議、

6年度決算に対する各会派意見、無所属・世田谷行革110番 桃野芳文

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