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2025-10-20

世田谷区議会「みやかおり議員に対する懲罰動議」について(前編)

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

先週金曜日、10月17日世田谷区議会定例会の最終日、「みやかおり議員に対する懲罰動議」が追加の議事になりました。処分要求書を提出したのは大庭正明議員です。

1. 侮辱を与えた者の氏名

みやかおり議員

2. 侮辱を受けた事実

決算運営委員会において「区長のプライバシーを侵す質疑であり、 マスメディアも巻き込んでいる。 聞くに堪えない。不快に思う区民がいるので委員会冒頭で委員長から大庭委員に注意してほしい。」 という趣旨の発言があった。

ことの経緯を説明します。

1)まず決算運営委員会とは何か。決算特別委員会を開催するにあたって運営委員会が開かれます。運営委員会は文字通り、決算特別委員会の円滑な運営のためにあれこれと必要なことを決めていく場です。

2)そして、決算特別委員会は”領域別”に第1日から第7日まで議論の場があるのですが、第1日(9/30総括質疑)で、大庭正明議員が保坂区長の自宅が違法建築ではないかとの疑惑を取り上げました。おそらく区長にとっては厳しい質問を受ける時間だったことでしょう。

3)大庭議員は第5日(10/8都市整備委員会所管質疑)でも関連の質疑を行っていますが、この日は区長が出席する委員会ではないので、部長や課長といった事務方の区幹部が答弁を行なっています。

4)そんな流れの中で10月14日。この日は10時から第7日(10/14補充質疑)の質疑が行われる日です。再度、大庭議員が直接区長に「保坂区長の自宅が違法建築との疑惑」に係る質疑を行うことが予定されていて、その予定については区長や区幹部にも伝わっている状況でした。

5)10時からの決算特別委員会に先立ち、9時から行われた運営委員会で、みや議員から「区長のプライバシーを侵す質疑であり、 マスメディアも巻き込んでいる。 聞くに堪えない。不快に思う区民がいるので委員会冒頭で委員長から大庭委員に注意してほしい。」 という趣旨の発言があった。

1)から5)までの流れを考えると、みや議員が「大庭議員の質疑に歯止めをかけよう」と委員長に働きかけたと見るのが自然でしょう。

ちなみに運営委員会内でみや議員の提案は却下されていますが、これは当然の話。議会において議員の発言権、質問権は最も大事にされなければならないもの。選挙で有権者の負託を受けた議員の言論の自由は議会制民主主義の根幹(※もちろん、アホ、バカなど無礼の言葉を使うことは許されませんよ)ですから、議員が委員長を通じて「あの質疑をやめさせろ」などというのは許されないことなのです。

そして桃野は、みや議員の発言一つひとつが不適切だと考えています。

・区長は区政のトップで様々な権力を振るう立場ですが、区民はその権力に従い、ルール(容積率や建蔽率、接道義務など)に基づいて自宅を建てているのです。区長の自宅に対する質疑は”プライバシーを侵す質疑”ではありません。

・「マスメディアも巻き込んでいる」の表現も不適切。議会で起きていることを報じるのは報道の自由です。そして私も議員なので分かりますが議員が「これを報じてほしい」と願ったとして、それが叶うものでもありません。あくまで報じる側が報じる価値があると感じて初めて報じられるのです。

・「聞くに堪えない」も不適切でしょう。アホ、バカなどの発言ならば聞くに堪えないという表現が当てはまるかもしれません。しかし区長を厳しく追及する質疑を「聞くに堪えない」などと言うのはお門違いです。

・「不快に思う区民」もいるかもしれませんね。区長を応援する人からは不快に思われる可能性もあります。しかしだからと言って追及をやめろという話にはなりません。「誰しもが不快に思わない質疑のみ」で議会活動などできません。

ざっとこんな問題がありますね。”質問権の制約”を受けるかもしれなかった大庭議員からすれば許せるものではないでしょう。

加えて、みや議員の会派「立憲民主党・無所属・愛」と保坂区長の関係、そして議会内での立ち位置などからも今回の”事件”の背景が見えてくるのですが、それは次回のブログで述べさせていただきます。

保坂区長の疑惑については以下「FRIDAYデジタル」で報じられています。ご覧ください。

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