豊かなみどりは住み心地の良さに繋がります。区もみどりを守る、増やす努力を惜しんではいけません。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
今日のブログも先の一般質問から。「みどりを守る取り組み」の施策提言です。
先ず樹木の管理について。
病気や老朽化などで街路樹等が伐採された際、切り株が年単位で放置されることがあります。桃野のもとには、区民の皆様から「切り株はこのままか」「木を切ったあと、新たに植樹はしないのか」などの疑問の声が寄せられることがあります。
木の根っこまで全て抜いて処分することを伐根と言いますが、安全に抜根するためには実は数年かかる場合もあり、そのため、年単位で切り株が放置されているように見えることがあります。
やはり、やむなく大木を伐採する場合、周辺住民の皆様には抜根にかかる期間、その後に新たに木を植えるのかどうかなど、丁寧に情報発信をする必要があるでしょう。
作業や樹木更新の予定などを現場に掲示するなどし区民に周知するよう区に求めたところ、区からは「今後、切り株を一定期間残置する場合などでは、撤去予定や、その後の更新作業時期等について、改めて掲示物によりお知らせするなど、みどりを大切に保全・創出する取り組みの一環として周知案内に努める」との答弁がありました。
続いて樹木を守るための施策として一例。
成城3丁目の道路拡幅に伴い、隣接する区立公園内の樹木が伐採されることとなりました。伐採予定の樹木に樹齢200年以上と推定される立派なアカマツが含まれています。
この松は、30年ほど前に、成城のあるお屋敷で伐採される危機にあったものを当時の関係者が奔走し、今の場所に移植された木だそうです。由来を知る区民の方から、伐採せず公園内で再移植できないかとの要望が、過去の資料と共に私のもとに寄せられました。
こうした情報・要望を区に伝えたところ「30年前のことでもあり、そうした経緯を知る職員はいなかった」「実施済みであった樹木医調査に加え、空洞率や腐朽率の精密調査を行い、保全に向けた方策などを検討する」旨の説明がありました。
樹齢200年以上と立派なアカマツですから、この由来はしっかり区に情報が残されていて今後の管理手法の参考にして然るべきではないでしょうか。
今回の件に限らず、長寿の木が道路拡幅等に伴って安易に伐採されないよう、保存樹木や語るべき由来のある樹木をデータベース化して記録を継承し、区内部資料として活用するとともに、区民にも公開して、みどりに愛着を感じてもらうための施策に活かすことはできないか。そんな提案も行いました。
区からは「有用なみどり情報を入手した際は、確実に蓄積・継承するとともに、庁内で情報共有できるよう工夫する」「より効果的なみどりの情報発信について、引き続き取り組む」との答弁がありました。先ずは前進です。
豊かなみどりは住み心地の良さに繋がります。良好な住宅地としての世田谷を守っていくためにはみどりの保全はとても大事。区もみどりを守る、増やすための努力を惜しんではいけません。
質問&答弁はこちらの動画でご覧ください。
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