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2024-03-15

心身の不調や長期ブランクなど、すぐに一般就労することが難しい方を先ずは「中間的就労」に繋ぐ。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

本日のブログが、予算特別委員会の質疑より。

3月12日(火曜日)の質疑で「中間的就労」について取り上げました。

先ず、中間的就労とは?

中間的就労は、いわば一般就労と福祉的就労(障害者雇用等)の”中間”ともいえる新しい働き方です。厚生労働省によって平成27年4月から「就労訓練事業」として制度化されました。

心身の不調や長期ブランクなど、何らかの理由ですぐに一般就労することが難しい方がいらっしゃいます。そしてそうした方々の中には、「フルタイムではなくて、短い時間なら」「体調などに配慮してもらえるなら」など、周囲の配慮と支援があれば、働き始めることができる方が大勢いらっしゃいます。

先ずは、中間的就労という形態で働いてみる。そうして社会との繋がりを保つこと、そして徐々に不安を減らし、自信をつけていくこと。

そこから一般就労に繋げていくというステップです。

世田谷区の「中間的就労」支援は、主に世田谷区社会福祉協議会が運営する「ぷらっとホームせたがや」で行われていますが、その取り組みはまだまだ十分なものとは言えません。

区によると、ぷらっとホーム世田谷における仕事体験等の実利用者は、令和4年度は16人、令和5年度は2月末時点で22人。うち雇用契約を交わす一般就労につながった方は、令和4年度は5人、令和5年度は2月末時点で1人です。

では、求人開拓の状況はどうかというと、同じく区によると「仕事体験等を実施していただけないか、区内事業所に対して電話や訪問等により年間200から300件程度アプローチしている。令和4年度は33事業所、令和5年度は2月末時点で19事業所を開拓した」とのことでした。

中間的就労に繋がった方< 求人

ここでわかるのは「マッチング」がうまくいけばより多くの方を就労に繋げていけるということ。そこで、桃野は「テレワーク」形式での中間的就労にも取り組むべきと提案しました。

例えば、職場でパワハラを受けた結果、メンタルに不調をきたして離職し、多くの方と一緒に職場で仕事をすることが難しいという方がいます。こうした方でもデータの打ち込みや資料の作成など、在宅で一人、パソコンに向かって仕事をする上では問題なく力を発揮できるということもあるでしょう。

テレワークと言う働き方が社会に浸透した今、この働き方を中間的就労に活かさない手はありません。就労支援の形も世の中の変化に対応していくべき。

区によると現在、ぷらっとホーム世田谷の就労準備支援事業において、テレワークによる仕事体験等を実施している事業所はないとのことですが、「やらない理由」として区は、以下の点を挙げていました。

・テレワークによる仕事体験は、仕事のやり方が分からずに困っている等の状況が確認しづらく、事業所にとってハードルが高い。

・また体験を終えて就労につながることになった場合でも、発注元の事業所にとっては、切り出したテレワーク業務についてはフルタイムで雇用せずに、請負となることが多い。

・請負は職業紹介には該当せず、ぷらっとホーム世田谷では仲介することができない。

1点目は、ワーカーへのフォロー体制の仕組み作り。就労支援事業の側でフォロー体制を作れば事業者も安心して仕事を出せるはずです。

2点目、3点目はさほど難しい問題とも思えません。中間的就労はステップであり、一般的就労への通過点ですから、ここで自信をつけてもらうことが大事。問題なく仕事をこなすことができ、請負であれフルタイム雇用であれ、その先につながっていけば成功と言えるでしょう。そしてぷらっとホーム世田谷で仲介できないなら、別の組織・機関が取り組めばいい。

今回の質疑の中で、区からは「ぷらっとホーム世田谷やせたがや若者サポートステーション等の就労支援機関と連携し、ひきこもり等の方の就労する機会を拡大できるよう、テレワークを始めとした中間的就労を開拓できるよう、事業所へ働きかけ、体験できる仕事の幅を広げる」との答弁がありました。

ひきこもり等で一般就労が困難な状態のある方にとって、テレワークは就労につながる大きなきっかけになることは間違いありません。区が今後、テレワークも活用した中間的就労支援に前向きに取り組むよう、桃野は引き続き働きかけていきます。

質疑の様子は以下動画でご覧ください。

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