世田谷区長、教育大綱を策定。桃野は素案の段階から、内容を見直すべきとの趣旨で意見を述べてきましたが、結果、ほとんど変更は無し。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
新たな「世田谷区教育大綱」が策定されました。これは世田谷区長がつくったもの。
桃野は「世田谷区教育大綱(素案)」が明らかにされた時点から、これはいけない内容を見直すべき、との趣旨で意見を述べてきましたが、結果、ほとんど変更は無し。ちなみに教育大綱は議会での議決は必要としませんので区長が自分の一存で決めることができます。
以下、関連ブログです。
【えっ?!これが教育大綱(素案)。中学生の作った文章ではありません。68歳にもなる保坂展人世田谷区長の作った行政文書です。まるでポエム】(2023年9月8日桃野ブログ)
えっ?!これが教育大綱(素案)。中学生の作った文章ではありません。68歳にもなる保坂展人世田谷区長の作った行政文書です。まるでポエム。
◾️素案からの変更点は以下。上が変更前で下が変更後。他に改行や句読点の変更はあります。
・学びの権利は、誰もが持つもの。 この保障と実現こそ、「世田谷の教育」の目指す礎である。
・学びの権利は、誰もが持つもの。 この保障と実現こそ、「世田谷の教育」が目指す礎である。
・学ぶ人は、赤ちゃんから、児童であり、学生であり、大人 である。
・学ぶ人は、赤ちゃんから、子どもであり、大人 である。
・よりそい導く責任を負っている。
・寄り添い導く責任を負っている。
・可能性と未来への道を引き出すのが「世田谷の教育」の目的であり
・可能性と未来への道を引き出すのが「世田谷の教育」であり
(変更点は以上)
上記ブログにも書きましたが、教育大綱は法律に基づき区長が定めるもの。世田谷の教育の大きな方向性、基本的な枠組みについて区長が示すもので、この教育大綱に基づき、世田谷区の教育が進められていくことになります。
以下、世田谷区長がつくった、新たな教育大綱の全文です。
学ぶとは、自分自身を見つめ直すこと。
これからやってくる未来に向けて、
あたたかく充実した日々を送るために、
身体まるごとで問いかけ、思考を深めて、成長をはかる。
これからの時代、最大の課題は「人類と地球の共存」となる。
しかも、にわかに正解のない難題であり、
子どもと大人は険しい道を行かなければ生き延びることが出来ない時代だ。
「いま」に交錯する難しい課題について、
わずかな可能性も見逃さずにとらえ、語り合い希望を紡ぐ。
そのために、「いま」を感じて、
人と人が力を合わせて認識を研ぎ澄ます学びが、明日をひらく。
この時代に生まれ、地球で暮らすすべての人々が、
互いをいつくしみ、助け合って、生命の鼓動をつなぎあう。
学びは人を豊かにして、しなやかで強い意志を育てる。
その学びを糧として、次世代にとってより良い社会を実現するために、
人は働き、支え合い、生きる。
学びの権利は、誰もが持つもの。
この保障と実現こそ、「世田谷の教 育」が目指す礎である。
さらに、学びの権利を分け隔てなく実現する「誰一人取り残さない社会」を
構築していくために、
私たちは「世田谷の教育」の意義を共有し、高めていく。
人はひとりひとり違う。
性別も、年齢も、育ち暮らす環境も、資質もそれぞれだ。
学びの場での気づきや、学びを深める速度やリズムも、それぞれ異なる。
それならば、学びのあり方も多様となる。
学びの場は、学校だけではなく、家庭であり、地域であり、地球全体だ。
また、学ぶ人は、赤ちゃんから、子どもであり、大人である。
子どもは、「未熟な大人」として、くくれない。
大人が忘れかけた理想や希望により近い、
個性を持った「独立した人格」だ。
大人は子どもたちの個性を引き出し、
「いま」を生きる日々を大切にして、尊厳をもって成長し、
学び、遊び、友情を育てる環境を創り、
一歩一歩を踏み出せるように、寄り添い導く責任を負っている。
まさに、人間として誰もが持つ生命の鼓動を、やさしく受けとめ、
可能性と未来への道を引き出すのが「世田谷の教育」であり、
子どもも大人も、「世田谷の教育」を創り出す当事者なのである。
ともに人類全体の課題解決に取り組む姿が、 私たちの明日をつくる。
以下、区のおしらせ「せたがや」令和5年12月1日号の紙面より。
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