世田谷区において区立学校は、災害時の避難場所。体育館や校舎の設計段階で、災害時に果たすべき機能をしっかり盛り込むという考えは、なるほど大切。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日のブログも文教委員会での視察報告。
こちら関連ブログです。
呉市の小中一貫教育。小1〜4を前期、小5〜中1を中期、中1〜2を後期とし小中教員の相互乗り入れ授業、小中合同行事などを実施。中期で重点的に中一ギャップの解消、自尊感情の向上に取り組み、児童生徒の問題行動の減少、学力向上に繋がっているとのお話です。ブログ更新→ https://t.co/4bTP81nrWv
— 桃野芳文(世田谷区議会議員) (@momono4423) July 17, 2023
呉市は平成30年7月の豪雨による土砂災害で多くの被害が出た場所。呉市作成資料によると、令和2年3月31日時点で死者が29人(災害関連死による死者4人含む)、負傷者が22人の被害を生みました。
呉市では現在「呉市防災教育のための手引き」に基づいて、小中学校義務教育9年間で土砂災害・洪水高潮に重点を置いた防災教育を行っています。
例えば、算数で「重さ」の学習をする際に「3kgの防災リュックを作ろう」に取り組んだり、タブレットを活用した授業で避難経路を地図に書き込む活動をしたりと実践的な防災教育に取り組んでいるとのこと。
又、避難訓練の充実、子どもたちが携帯するポケットサイズの「土砂災害対策対応携帯マニュアル」の活用などをしながら「平成30年7月豪雨の記憶を継承し、自ら適切に判断し、主体的に行動する力を育成する」取り組みを進めています。
そして、避難所となる体育館の一つ(平成30年の豪雨後に建設)も見せて頂いたのですが、災害時を想定した様々な工夫が施されていました。
◾️プライバシーに配慮し、画像を一部加工しました
まず上記写真。写真左側の建物内に体育館があるのですが、避難経路の確保、物資の搬入などを考え、道路と接した場所にスロープと階段が接しています。
窓が大きいのは、採光のための工夫だけでなく、災害時に建物内から周りの状況を把握しやすいように。ステージ上も下の写真のようになります。
ステージ後方だけでなく、多くの窓が設置されています。残念ながらエアコンは設置されておらず、これからの課題とのこと。
そして避難所で炊き出しを行うことを想定した工夫も。まずは災害時に活用する食糧等の備蓄スペースが大きくとられています。
調理ができる家庭科実習室は校庭に接していて、ここで調理したものを、校庭に乗り入れた車に引き渡しやすいレイアウト。
体育館や校舎の設計段階で災害時を想定するというのは、とても大切な考え方だということがよくわかりました。世田谷区においても、区立学校は災害時の避難所になる場所。学校改築の際には、大いに参考にすべき。実際に現場を拝見し大いに参考になりました。
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