世田谷区には犯罪被害者等相談窓口があります。相談実績で最多は性犯罪被害者からのご相談。区では被害届の有無にかかわらず、相談を受けます。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
世田谷区では「犯罪被害者への支援」をおこなっています。
もう4年以上前に遡りますが、世田谷区議会に「犯罪被害者等支援条例制定に関する陳情」が提出され、平成30年(2018年)11月12日の区民生活常任委員会で審査されました。
桃野は当時、区民生活常任委員会の委員だったので、その陳情に係る質疑をし意見を述べています。以下、当時の会議録から一部抜粋。
趣旨採択でお願いいたします。善良な区民が理不尽な形で命を奪われたり、大けがをしてしまうということが実際にあって、公共の支援が必要だということについては強く賛同もいたしますし、また、区側からの説明を聞いていると、何かちょっと、どこか他人事というか、これは世田谷区の仕事ではなくて、どっちかというと東京都がさまざまやっているんだから、そっちの制度を利用してよというふうなニュアンスで私はちょっと受けとめてしまうんですけれども、世田谷区も、区長が常々言っているように、もう九十万区民がいて、政令指定都市並みの実力を蓄えていくんだと言っているわけですから、他の自治体もこうして犯罪被害者支援というのを、先ほど申し上げましたけれども、二〇〇〇年、二〇一〇年代に入って非常に対応している自治体が非常にふえてきている中で、世田谷区もしっかり取り組んでいくべきだというふうに思います。
当時の区民生活常任委員会では全委員が「趣旨採択」とし、世田谷区での犯罪被害者支援の取り組みが大きく進むことになりました。
当時の段階でも、東京都内の自治体の中には犯罪被害者支援に取り組んでいた先進的な自治体はありましたので、桃野は、世田谷区も早くそのような自治体に追いつかねばならないという気持ちもありました。
その後、世田谷区では「世田谷区犯罪被害者等支援検討委員会」が設置され、そこでの検討を経て、令和3年に「世田谷区犯罪被害者等相談窓口」が設置されています。
昨年(令和4年)12月、区が「相談窓口による支援と実績」を区議会区民生活常任委員会に報告しています。以下委員会資料より抜粋です。強盗、暴行傷害といった凶悪な事件の被害者になってしまった方も相談されています。又、性犯罪の被害に遭われた方からの相談実績も多いことがわかります。
区の支援内容は以下です。こちらも区の資料より抜粋(色は桃野がつけました)。
(1)支援内容
1.相談対応
警察の犯罪被害者認知や被害届の有無にかかわらず、すべての犯罪の被害者を対象とし相談を受け、相談者に必要な支援のコーディネート、必要な支援先への確実な繋ぎを行う。
2.同行支援
犯罪被害者等に寄り添い、必要に応じて、警察、被害者支援都民センター、各支援機関、弁護士、裁判所、医療機関等へ同行し、犯罪被害者等が何度も同じ説明をすることがないよう、同行した機関へ確実に引き継ぐ。
3.庁内所管と連携した支援
支援が多岐にわたるなどのケースでは、庁内所管・窓口と連携し犯罪被害者等へ支援を行う。必要に応じ、所管の担当職員等による会議を開催し、被害者の状況や要望等を把握しながら、確実な支援につなぐ。
区は今後、「性暴力事件や交通事故など様々な罪種・被害状況に応じた、ケーススタディを具体的に重ねることで、支援・連携の実践について、質の向上・体制強化を図る」などとしています。
■世田谷区犯罪被害者等相談窓口
・相談専用ダイヤル
03-6304-3766 (ファックスは03-6304-3710)
・受付時間
月曜日~金曜日、午前8時30分~午後5時まで(祝・休日、年末年始を除く)
・場所
世田谷区役所梅丘分庁舎3階(世田谷区松原6-3-5)
※相談無料、秘密厳守
詳細は世田谷区のサイトをご覧ください。
【犯罪被害にあわれた方へ】(世田谷区のサイト)
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