世田谷区の定める「職場におけるハラスメントの防止に関する基本方針」。「ハラスメントは絶対に許さない」との強い意志を示しているのかと思いきや。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
世田谷区議会は予算特別委員会の会期中です。桃野は、本日の「企画総務委員会所管質疑」にて質疑を行いました。
今回の持ち時間は16分とコンパクト。質疑の様子は以下の動画でご覧ください。
今回取り上げたテーマは大きく2つ。
1)世田谷区のハラスメントへの対応について
2)公共施設における貯水槽の設置見直しを。そして美味しい水&維持管理コストの削減。
今日のブログは1)世田谷区のハラスメントへの対応についてご報告します。
先ず最初に、世田谷区の幹部会(私的な団体です)での問題。
区役所の幹部職員は、幹部職員間の懇親会などで使うお金を、毎月少しずつ(1000円/月程度)積み立てているのですが、新型コロナで懇親会どころではない状況が続き、積み立てられたお金がプールされたままになっています。
今般、そのお金を各自に戻すという話になり、ついては、それを現金ではなく「せたがやペイ」(電子マネー)で戻すという話になったそう。
「せたがやペイ」についてはこちらをご覧ください。
せたがやペイで戻す、そのこと自体は悪いことではないと思うのですが、これが強制となると話は別。同調圧力によるものも含めて、望まない形でこういうことに従わそうというのは問題ではないでしょうか。
そして、世田谷区のハラスメント対応について。
世田谷区では「職場におけるハラスメントの防止に関する基本方針」を定めていて、本来、職場でハラスメントが行われた場合どのように対応するか、その方針を定めています。
また、そこには「職場」や「職員」を本来の概念よりも広く捉え「ハラスメントは絶対に許さない」とその意志を表明しています。
※区が自ら基本方針で定めている「職場」「職員」の定義
・職場
職員が職務命令に従って職務を遂行する場所をいう。ただし、職場外であっても「職場の延長」と考えられる場合には、職場に含まれる。
・職員
常勤、再任用、特別職非常勤職員及び会計年度任用職員。委託業務に従事するものなど、職場で働く職員以外の者についても、職員に準ずる。
世田谷区の「職場におけるハラスメントの防止に関する基本方針」はこちらをご覧ください。
職場、職員の捉え方を大きくし、ハラスメント対応にあたることは、非常に画期的だと思いますし、世田谷区の「ハラスメント」への厳しい姿勢を示しているのだと思います。
ところが、その方針が全くの絵に描いた餅になっているという話。
実際に「ハラスメントの被害を受けた」という声が上がっても、世田谷区は「職場におけるハラスメントの防止に関する基本方針」に沿っては対応していない、具体的には「(狭い意味での)職員間でのハラスメント以外は対応しない」という方針で臨んでいるのです。
本日は、ハラスメントへの対応を明文化した指針があるのに、それに沿った対応がされていないのはおかしい。これではサボタージュではないか。と改善を求めました。
答弁は、簡単に言えば「職場におけるハラスメントの防止に関する基本方針通りには対応しません」というもので、理屈も通らず、全く納得のできるものではありませんでした。
これでは、ハラスメントがあったとしても加害者が「そんなことをしていない」と言ってしまえば、被害者はもうそれ以上、被害を訴える先がなくなってしまうということになります。
言っていることとやっていることが違う。世田谷区これはいけません。
詳しくは上記の動画でご覧ください。
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