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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2022-02-10

世田谷区のPCR検査バス5台、2ヶ月で1億円。日々の利用者は10人にもなりません。これでも区長の施策は真っ当なのか。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

2月6日(日)のブログでご報告しました、世田谷区長の「PCR検査会場の臨時設置」。区内の公園予定地にバス5台を持ち込み新型コロナのPCR検査を実施しています。対象は「無症状の方」で、概算経費は約2ヶ月で1億円の事業。

上記ブログにも書きましたが、区は、この”PCR検査バス”を利用できる方(検査対象者)を以下としていました。

無症状の区民の方で「世田谷区が配布した無料抗原定性検査キット」「東京都のPCR等検査無料化事業」「市販の抗原定性検査キット」を使い、結果が陽性となった方。

これに加えて昨日、区より”PCR検査バス”を利用できる方(検査対象者)を増やすと連絡がありました。以下の方も対象者に加えるとのことです。

無症状の区民の方で、陽性者が発生した区内の保育園等の保育施設、高齢者施設、障害者施設で、濃厚接触者となった利用者・職員

相変わらず、世田谷区長のこだわり「無症状者への検査」が反映されていますね。一体どう言った理由で「無症状者への検査」にこだわるのか全くわかりません。対象者が拡大されても尚、症状のある方はこの検査会場で検査を受けられないままです。

これまでも申し上げてきましたが、区民の願いは「無症状だけど検査してほしい」ではなく「もしかしてコロナかも、と感じるような体調不良の際はいち早く検査を受けたい」では無いのでしょうか。世田谷区長のやっていることは全く理解できません。

そして、今回の「拡大」についても疑問を感じます。そもそも世田谷区では「陽性者が発生した区内の保育園等の保育施設、高齢者施設、障害者施設」においては、誰が濃厚接種者であるか調査せずして、少しでも濃厚接触の可能性のある方(例えば、施設の同フロアの方、保育園の同じクラス全部など)を、ざっと大括りにして自己費用負担なしのPCR検査を行うとしていました。

ところが、今回の無症状者を対象にしたPCR検査バスは、保険証持参で保険適用の検査(原則費用の3割を自己負担)です。検査を受ける方からすれば、これまで自己負担なしとしていた検査がいきなり有料の検査に変わったということ。

しかも区長はこれまでこの「ざっと大括りにしてPCR検査」も社会的検査の一環だとし、この社会的検査の補完のため(より迅速簡便に検査できるよう)、抗原検査キットを大量購入したという経緯もあります。

ところがこの検査キットを区長は1月下旬、誰彼構わず(区民かどうかの確認もなしに)、街頭で無料配布。その数4万キットです。結果、この検査キットがインターネットオークションに売りに出されるということも起きました。

それが今になって、「陽性者が発生した区内の保育園等の保育施設、高齢者施設、障害者施設の方は、公園用地に停めてあるPCR検査バスまで来て検査に来てください。尚、検査は有料です」とは。

本日、このPCR検査バスを所管する課長に「陽性者が発生した区内の保育園等の保育施設、高齢者施設、障害者の方をいち早く検査するために抗原検査キットを大量に購入したのでは。なぜ方向転換したのか」と聞くと「今後検査キットがなくなる恐れがあるので」との答えでした。

今後なくなる恐れ。つまりまだあるということですよね。だったら先ずはそれを使うのが先では。と重ねて聞いても「数が少なくなってきたので・・・」と繰り返すばかり。

そして「数が足りなくなりそうなのであれば、なぜ誰彼構わず街頭で検査キットを配布したのか」と聞いてもまともな答えは返ってきませんでした。

やっぱり街頭配布なんてやるべきでは無かったのでは。世田谷区長のやっていることは何ともチグハグです。

ちなみに、約2ヶ月で1億円をかけてのPCR検査バス5台、ですが、利用状況を聞くと2月7日からスタートして今日まで、日々の利用者は10人にも満たないとのことでした。それなら1億円もかけてバスを5台も用意せずとも区内のクリニックで吸収できる数ですよね。

とどのつまりは、1億円をかけての事業だが、人が来ない。だから対象者を広げようということではないでしょうか。

それなら尚更、有症状者こそ対象にすべきでは。このPCRバスが置いてある公園予定地の近隣の方が体調不良を感じたらすぐに検査ができるようにすべき。

そしてもう一つ。エッセンシャルワーカーの陰性確認にも利用してもらってはどうか。

1月24日に政府は、保育、介護職員など、社会機能維持に必要なエッセンシャルワーカー(※対象職種などは自治体が判断)が濃厚接触者となった場合の待機期間について「最短で待機6日目の検査で陰性なら解除できる」と各自治体に通知しています。その陰性確認に利用できれば、それこそ社会機能維持に貢献するはず。

 何度も言いますが、世田谷区長の施策「PCR検査バス」は、1億円かけて5台も準備して、利用者は1日に一桁の人数。区民の税金が生かされているとは思えません。

2ヶ月で一億円をかけての事業、始めてしまったからには少しでも良いものにしないと。

有症状者を検査対象に。エッセンシャルワーカーの陰性確認に利用できるように。本日桃野は、区の担当所管の課長に申し入れをしております。

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