「英霊を弔う」として、靖国神社に参拝をする国会議員からはなぜ「遺骨を含んだ土砂を辺野古新基地の埋め立て工事に使う計画」に異論が出てこないのか。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日(9/5)の東京新聞の一面は以下の記事でした。
辺野古の埋め立てに、沖縄戦の遺骨が混じった土砂が使われるのは人道上重大な問題だ―。「説明しない政治」に声を上げる動きを伝える不定期連載「民なくして」。首相は交代しても、沖縄の苦しみは続きそうです。 #東京新聞 #民なくして #沖縄 #米軍基地 #遺骨 : TOKYO Web https://t.co/783DLZJsLW
— 東京新聞政治部 (@tokyoseijibu) September 5, 2021
【<民なくして>「遺骨の混じった土砂を海に捨てるなんて…」辺野古新基地建設、説明しない政治に県民怒り】(2021.09.05 東京新聞)
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に伴う名護市辺野古での新基地建設で、多くの戦没者の遺骨が眠る沖縄本島南部の土砂が埋め立てに使われる計画になっているそうです。
沖縄本島南部は、太平洋戦争末期、沖縄戦の激戦地となり多くの方が、その尊い命を落とす場所となりました。記事によると、未だ県全体で2825柱の遺骨が見つかっておらず、今も多くが南部で収骨されているとのこと。その一方で、新基地建設に伴う埋め立て工事には、その遺骨混じりの土砂が使われる計画。
埋め立てに使われれば、その中の遺骨はもう2度と弔われることも、遺族に引き渡されることもないでしょう。これは辺野古への基地移設に賛成、反対とは全く次元の異なる話。
夏になると、多くの国会議員が「英霊を弔う」として、靖国神社に参拝をします。それが真心を持っての行動であれば、遺骨を含んだ土砂を埋め立てに使うという計画になぜ異論が出てこないのでしょうか。
厚生労働省は現在、DNA鑑定により戦没者遺骨の身元を特定してご遺族のもとへ遺骨を返還する事業を行っており、来月(2021年10月)からは、戦没者遺骨の身元を特定するDNA鑑定の対象地域を沖縄以外にも拡大することを決定済み。
*以下厚労省のサイト参照
【遺留品等の手掛かり情報がない戦没者遺骨の身元特定のためのDNA鑑定にかかる対象地域拡大と申請手続について(令和3年10月1日から受付開始)】(厚生労働省のサイト)
こうした動きとは裏腹に、遺骨を含んだ土砂が新基地の建設に使われるというのは全く理解できません。繰り返しますが、これは新基地建設の賛否とは別次元の問題です。
*以下沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんに関する記事。
【南洋遺族も拡大DNA鑑定参加を 具志堅さん呼び掛け】(2o21.09.03 琉球新報)
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