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世田谷区の桃太郎 桃野芳文Webサイトです
2021-08-03

新型コロナへの対策、対応で区職員への負荷が高まる中、何故こんなおかしな仕事の仕方をしているのか。今後は同じ轍を踏まぬよう仕事を進めてもらいたい。

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世田谷区議会議員、桃野芳文です。

8月1日に受付開始となった楽天グループ様(以下楽天G)のご協力による新型コロナワクチンの接種。区の住民接種は「ファイザー社製ワクチン」ですが、楽天Gのワクチン接種は「武田/モデルナ社製ワクチン」(以下モデルナワクチン)が使われます。

一昨日のブログに書きましたが、このモデルナワクチンの接種を巡って、世田谷区の予約受付事務が非常に分かりづらく混乱を招いていました。(桃野にも区民の方からご相談あり)

楽天グループによる区民へのワクチン接種。接種できるのは12歳以上?それとも18歳以上?世田谷区の情報発信が分かりづらい。要改善】(2021.08.01 桃野ブログ)

今回のモデルナワクチンの区民への接種は、以下の役割分担となっています。

・予約受付・・・世田谷区

・接種・・・楽天Gの職域接種を拡大していただき区民に接種

上記のブログをご覧いただくとわかりますが、接種予約受付は8月1日世田谷区によってスタート。ところが、接種対象が何歳以上なのか。これがとても分かりづらい表現になっていました。

新聞折り込み等を通じて各戸に配布される「区のお知らせ」では、「対象者は満12歳以上の区民(モデルナ社製のワクチンは、対象年齢が満12歳以上となる見込みです)」の表記。

実際に、接種券が手元にある12歳以上の方(保護者)は、インターネットの予約画面に必要事項を入力すれば予約できるようになっていました。

一方で、区のサイトには対象者は18歳以上である旨が示されていました。

■例えば、こういう表記。

■こんな表記も。

区に確認したところ、8月1日時点で予約状況を随時確認し、18歳未満(12歳以上)の方の8月2日接種分の予約についてはキャンセルしてもらったとのこと。

実は、武田社は7月26日時点で「当社は、このたび、「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」(以下、「モデルナ筋注」)の日本における添付文書を改訂し、接種対象年齢が12歳以上に拡大されたのでお知らせします。」と公表していました。

「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」の日本における接種対象年齢の拡大について(武田薬品工業株式会社のサイト 2021726日)】

そして、厚労省は7月30日の「新型コロナウイルスワクチンの接種体制確保について 自治体説明会⑦(厚生労働省 健康局 健康課 予防接種室)」にて、モデルナワクチンの対象年齢を12歳以上に拡大する。その施行予定は8月3日である旨を示していました。

8月1日に世田谷区がモデルナワクチン接種の予約受付を始めた時点で、わかっていた(もしくは見通せた)スケジュール、その後に起きたことを並べると以下になります。

・7月26日

武田社が「接種対象年齢は12歳以上」とモデルナワクチンの日本における添付文書を改訂。

・7月30日

厚生労働省が、8月3日からモデルナワクチンの接種対象年齢を12歳以上に拡大予定と公表

・8月1日

世田谷区が、モデルナワクチンの接種予約受付開始(対象は18歳以上なのか12歳以上なのか分かりづらい表記)。受付当日に第一次受付8月15日までの予約が全て埋まる。※18歳未満の方が8/2接種を予約したケースについては区からキャンセル依頼

・8月2日

世田谷区が楽天Gのご協力でモデルナワクチン接種開始。同日の夜、厚労省が予定通り「モデルナワクチン対象年齢を12歳以上に拡大すると公表」。

・8月3日

世田谷区民に対するモデルナワクチン接種の年齢拡大。※8/1に予約された18歳未満、12歳以上の方の8/3以降の接種はそのままOKに

8月1日時点で、厚労省が各自治体に示していた「8月3日以降は接種対象を12歳以上に拡大」を世田谷区が知らなかったはずは無いでしょう。そうであるにも関わらず、なぜ8月1日を予約スタートとしたのか。それも対象年齢がよくわからない形で予約受付をしたのか。

例えば、

・8月1日の「区のお知らせ」の紙面では「本紙の編集時点では、モデルナワクチンの接種対象は18歳以上」と表記する方法があった。

・他区のように8月3日以降、対象年齢が拡大される予定と明記する方法があった(桃野がネット検索したところ荒川区、大田区は8月3日に拡大予定と示していました)

・もし混乱を避けることを最優先にするなら、予約受付を8月2日(接種開始は8月3日)、もしくは予約受付を8月3日(接種開始は8月4日)にする方法があった。

区のお知らせの紙面を見て予約しようとした方の中には、ネット予約の画面に入ったら、そこには「対象は18歳以上」と書いてあったので予約を諦めた方もいるでしょう。一方で、紙面に12歳以上と書いてあるのだからOK だろうと実際に予約まで完了した方もいるでしょう。そして予約を完了した方の中には「8月2日接種」に予約を入れた後で区からキャンセルを求められた方もいれば、予約が「8月3日以降接種」だったので、そのまま予約が生き続けた方もいるでしょう。実際に桃野の元にも「自分の子どもは接種できるのか」との相談は寄せられました。

予約状況を確認しながら区民に対して個別にキャンセル依頼の連絡をする区職員にとっても、一旦予約が取れてほっとしたのも束の間、キャンセルを求められる区民にとっても何ら良いことはありません。

新型コロナウイルス感染症への対策、対応を巡っては、区役所の様々な部署で業務負担が増大し、職員への負荷も高まっていると聞きます。その一方で、何故こんなおかしな仕事の仕方をしているのか。今後同様の事務が発生した場合、同じ轍を踏まぬよう仕事を進めてもらいたいと切に願います。

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