医学的・合理的根拠なき「社会的検査」なる施策に反対し組み替え動議を提出。区長の「やってる感」のために多額の税金を投入することなど許されません。
世田谷区議会議員、桃野芳文です。
本日の予算特別委員会は、令和3年度の世田谷区の「予算」を決める大切な採決が行われました。
今回の予算案には世田谷区長が「いつでも、誰でも、何度でもPCR検査」とぶちあげ、その後それが変化した「社会的検査」なるものの予算も含まれています。桃野はこれまで何度もこの社会的検査なるものに反対してきました。社会的検査なるものは、単なる区長のやってる感のための施策であり、医学的根拠、合理的な根拠も全く見当たりません。以下参考ブログです。
【世田谷区長が「いつでも誰でも何度でも」とぶちあげたものが大きく形を変えた「社会的検査」。議会答弁を聞く限り、事務方の区職員は「この施策は間違い」と理解している】(2021.03.17 桃野ブログ)
動議の提案理由説明、質疑の様子は以下の動画でご覧ください。自民党の真鍋よしゆき議員と議論になりました。(質疑が出ることで桃野の主張が他の議員にも伝わりやすくなります。真鍋議員、有り難うございました)。
組み替えを求めたのは、新型コロナウイルス感染症対策として、区内高齢者施設等を対象に実施する「社会的検査」の予算について。この社会的検査の中核を成すものが区長曰くの「定期検査」ですが、定期とは名ばかりで、期間を定めて繰り返し検査を行うものではなく、又その頻度は最大でも2ヶ月に一度となる検査です。
区長はこの検査を「新型コロナウイルスの無症状病原体保有者(いわゆる無症状感染者)を見つけ出し、その者を集団から隔離することで、施設内での集団感染を防ぐための検査」としていますが、無症状病原体保有者を見つけ出すためには、ウイルスの潜伏期間、つまり感染の機会を得てから発症するまでの期間を考慮した上で検査の頻度、期間を設定しなければならず、定期的でも無く、又最大2ヶ月に一度程度の検査では、区長のいう効果は全く期待できません。
今般予算で示されている「定期検査」では高齢者施設等での集団感染(いわゆるクラスターの発生)を防ぐことはできないのであって、その予算は別途、医学的、合理的根拠に基づく新型コロナ感染症対策に投じられるべきです。よって「定期検査」に係る予算を財政調整基金積立金に組み替えた上で、現在提示している施策を再考することを区長に求めました。
新型コロナ感染症対策には、限られた財源の中で適切に予算を割かなければなりません。新型コロナ感染症対策にかかる予算は「区長のやってる感」優先の施策ではなく、医学的、合理的根拠に基づいた効果的な施策に充てられるべきです。
残念ながらこの動議に対して、賛同したのは我が会派の議員のみ。自民党、公明党、立憲民主党・社民党、その他の議員も含めて全て組み替え動議に反対、区長の提出した一般会計予算に賛成の結果でした。
我会派「無所属・世田谷行革110番・維新」の議員は、当然ながら組み替え動議に賛成、そして一般会計予算には反対しました。
組み替え動議には、他会派の賛同を得ることができず残念な結果となりましたが、引き続き税金を投じる施策には厳しく、合理的根拠を求め続けます。区長の「やってる感」のために貴重な税金を投入することなど許されません。
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