区営住宅への不正入居事件。「停職2ヶ月+1,300万円の請求」「停職1ヶ月15日+1,600万円の請求」です。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
これまで桃野が議会で追及してきました「区職員による区営住宅不正入居事件」。
区営住宅や都営住宅などの「公営住宅」は、所得が一定の基準以下で現に住宅に困っている方に対し、低廉な家賃で提供される住宅で、いわば福祉政策の一環とも言えるもの。
その区営住宅に、高額所得者である世田谷区役所の職員が、所得を偽って長年不正入居していました。各区営住宅は空き部屋が出ても、入居募集に対して応募が殺到する状態。経済的に苦しい生活を送っている方であっても、なかなか入居できないというのが実態です。
ところが、ある職員は12年間、ある職員は16年間も、高額な所得があるにもかかわらず、そこに不正入居を続けていたのですから、これは悪質だと言わざるを得ません。
本日、上記2名の職員に対する懲戒処分が発表されました(処分年月日は平成30年4月20日)。
1)不正入居12年間の係長
北沢総合支所、事務、主事(職は係長)、51歳男性、停職2カ月
2)不正入居16年間の職員
保育担当部、技能Ⅲ(調理)、主事、53歳男性、停職1カ月15日
(※不正入居期間が短い事例の方が重い処分になっている理由について、人事課長に確認したところ「係長職であることを加味して」との説明がありました)
委員会の中で報告があったのですが、懲戒処分とは別に、これら職員には「近傍同種家賃との差額」も請求されました。
・上記、二人の被処分者に、それぞれ近傍同種家賃を請求した。納期限は5月中旬。
・1については1,300万円+12年間の利息
・2については1,600万円+16年間の利息
・12年間、16年間という期間については本人への事情聴取、住民登録の確認で特定した。
再発防止策としては「庁内でルールを周知徹底する」という程度のもので、甚だ心もとないですが、まずは一罰百戒。こうした懲戒処分が不正の抑止に一定の効果はあるのではないでしょうか。引き続き、区には議会で実効性のある再発防止策を求めていきます。
■区から報道機関宛、懲戒処分に係るプレスリリース
■本日(4月24日)の企画総務委員会資料
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