世田谷区長またもや。区職員の違法行為の責任を付け回される(税金で負担させられる)区民はたまったものではない。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
昨日に続き、本日のブログも桃野の一般質問から。
「区長が専決処分で控訴してしまった損害賠償請求事件の東京高裁判決について」
ある区民が世田谷区と世田谷区長を相手取り裁判を行なっていました。裁判の発端となった出来事はこちら(桃野の過去ブログ)
一審(東京地方裁判所)では、原告の主張の一部で、世田谷区の違法行為が認定され世田谷区に損害賠償を命じる判決。しかしながら、その判決に対し区長は、専決処分(議会の意思とは関係なく区長の独断)で控訴してしまいました。
私は裁判の原因になった事件について当初から「区民の信頼を裏切る区の不祥事だ」と主張してきましたが、区は認めず、公益通報制度を軽んじるかのような姿勢に終始。区長は専決処分による控訴など、裁判を長引かせ、いたずらに原告区民に対し精神的、肉体的負担をかけ続けてきました。
もちろん裁判費用も区民の大切な税金。区長が意味不明な主張で裁判を長引かせることは「区民の大切なお金」の浪費以外の何ものでもありません。
控訴審(東京高等裁判所)では、一審同様、区の違法行為が認められ、区に損害賠償を命じる判決。区長はようやく上告を断念し、この判決が確定しました。
今回このテーマの中で、取り上げたのは以下3点。
・区長は原告に誠意を持って謝罪すべき
・関係職員の処分を行うべき
・損害賠償の費用については区民が払うの?国家賠償法に基づき、違法行為を働いた職員に求償すべき(違法行為を働いた職員が負担せよ)
ところが、ところが。
区長は一切答弁に立たず。いつものことですが、自分に都合の悪いこととなると一切自分では答えず、他の幹部職員に答弁させるんですよね。これまでの経緯、区職員の違法行為が認定される大事件、区長が誠実に答弁に立つべきだと思うのですが。
区の担当所管の部長の答弁は以下のようなものでした。
・区長は原告に誠意を持って謝罪すべき
→(裁判になる前の)平成25年5月にすでにお詫びの文書を出した。もうこれ以上は謝らない。
・関係職員の処分を行うべき
→既に関係職員には措置を講じている。改めての処分は考えていない。
・損害賠償の費用については区民が払うの?国家賠償法に基づき、違法行為を働いた職員に求償すべき(違法行為を働いた区民が負担せよ)
→国会賠償法では、職員に故意、又は重過失がある場合に求償できることになっている。本件は対象にならない。
これが世田谷区長が部下達に「言わせている」内容。どれもおかしな答弁です。
まず2つ目の、「既に行われている措置」についてですが、平成25年9月の措置は該当職員の訓告と管理者の口頭注意で、これは人事上の懲戒処分ではありません。当時、区が懲戒処分を行わず、この程度にとどめたのは、該当職員の行為を「守秘義務違反とは言えない」としたから。一方判決は「守秘義務違反」だと明確に判示しています。区が勝手に下した身内への甘い判断が裁判で覆ったのだから、改めて審査しないとダメでしょう。
1つ目の「お詫びの文書」も同様。当時の文書では課長が「不適切な行為でした。すみません」とする内容ですから、区の違法行為が認定され、且つそれを認めず裁判を長引かせ、原告区民に多大な負担をかけ続けたことについては、区長が謝罪して当然でしょう。「不適切」という言葉で片付けていいものではありません。
3つ目の「賠償金は税金で払うな!違法行為を働いた職員に負担させろ!」ですが、また身内を守ろうとしているんでしょうね。区の職員が漫然と守秘義務違反を犯したのだからこれは重過失だと思うのですが。。。
再質問でも時間を使って質問しましたが、区長は答えず。世田谷区長って本当に区民感覚が欠如しているんだなあ。区職員の違法行為の責任を付け回される(税金で負担させられる)区民はたまったものではありません。
質問の様子は世田谷区議会のサイトからご覧いただけます→こちら
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