区が広報(又は宣伝)する内容だけに触れていては区政の実態は見えてこないということ。区長記者会見からも明らかです。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
昨日(11月20日)は世田谷区長の定例記者会見が行われました。
(記者会見の様子は動画でご覧いただけます)
いつもの通り、まずは区長が「報道してもらいたい内容」、つまり自分の宣伝を中心に発表し、その後に質疑応答という流れ。
区長、質疑応答では今回も前回の記者会見に続き、厳しい質問に対しては「もう、これ以上質問するな」と言わんばかりの態度。世田谷区長は、これまで自らを「教育ジャーナリスト」と名乗ってきた一方で、どうもジャーナリズムに対して不寛容のようです。
この質疑については、桃野が次回の一般質問で取り上げる内容とも関連しているので、詳しくはまた別の機会で触れたいと思います。(記者会見の動画だと41分18秒ぐらいからスタートする部分です。宜しければ動画を御覧ください)
今日のブログでは、桃野が今回の区長記者会見で、もう一点気になった点を。
それは、記者会見の動画で40分5秒あたり。
区長が、従来の発表項目になかった内容について、突然思い出したかのように、進行役の広報広聴課長を制して説明をし始めます。中身は「世田谷ナンバー」について。
簡単に説明すると「自動車の世田谷ナンバー導入をめぐって訴えられていた裁判で区が勝った」という内容です。
(世田谷ナンバー裁判については、桃野の過去ブログを参照ください)
区長は誇らしげに「11月16日付、裁判官が全員一致で上告審を受理しないと決定した」と言っています。
でも桃野は、この区長の態度には大きな違和感を感じます。なぜなら時期をほぼ同じくして、区が一「区民を相手に起こした裁判で負けている」から。なぜ自分の主張が通った裁判についてはわざわざ記者会見で発表して、一区民相手に負かされた裁判についてはなかったことにしてるの?
こちらの裁判は、公益通報者(区民)の情報を区が第三者に暴露したということで、東京地裁(一審)で区の違法行為が認定され、区が損害賠償を命じられています。その後、区長は判決を不服として専決処分で控訴(議会の意思によらず区長が独断で控訴)。東京高裁(二審)でも「区の違法行為の認定」は覆らず。その後、区は最高裁への上告を断念し「区の違法行為を認定、区に損害賠償を命じる」判決が確定しました。
つまり、区長は上告を断念し「区の違法行為を認定した判決」を受け入れたということ。
これから区長は、原告(区民)に誠意を持って謝ることが必要でしょうし、一審の判決を受け入れず、わざわざ控訴して裁判費用を税金から浪費したことについても区民に公表して謝るのが筋だと思うですが・・・
ところが、こういうことについては記者会見で一切触れず。自分に都合のいいことだけをペラペラしゃべっているんですよね、世田谷区長は。
やはり行政側が広報(又は宣伝)する内容だけに触れていては区政の実態は見えてこないということ。世田谷区民の皆さんには是非、区長や区役所側からの情報発信だけでなく、区議会で議員が指摘する区政課題についても注目していただきたいと思います。
11月27日(月)からは世田谷区議会定例会も始まります。桃野は11月29日(水)に一般質問を行いますので、是非ごちらにもご注目ください。
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