議会改革を「チキンレース」と堂々と語ってしまう都議会自民党。なんとズレまっくった感覚よ。
世田谷区議会議員、桃野よしふみです。
昨夜のニュース。
【都議会公明党、自民との連立解消へ 東村幹事長「完全に崩れた」】
(yahooニュースより)
都議会で、長年、親密に連携し議案への賛否などでも足並みを揃えて行動していた「自民・公明が”分裂”」の様相です。
国政で1999年に始まった自公連立政権より遡ること20年。1979年の都知事選挙の協力体制以来と言われる都議会での自公体制が崩れることになるのですから、これは大きな変化。
現在、都議会の会派勢力は以下です。
これまでは、自公が足並みを揃えて行動することで、両会派は議会の過半数を握り、大きな力を発揮していました。ところが今回の件で袂を別つことになれば、自民党単独では都議会の賛否などを掌握することができなくなります。さて、都民の声を聞き、是々非々で行動できる議員が過半数を握る都議会が誕生するのか。
そもそも、今回の騒動は、報道によると以下の経緯のよう。
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都議会では、主要会派の代表者が議会改革を話し合う「あり方検討会」で議員報酬の削減を議論する予定だったが、二割削減する公明案が事前に報じられたことに自民が反発。東村幹事長によると、自民側から公明案の修正か、公明が検討会から抜けるかの判断を迫られ、「修正には応じられない」と判断。検討会には参加しない意向を伝えたという。(12/15東京新聞)
「公明党は、議員報酬の2割削減や、政務活動費のインターネット公開などを盛り込んだ条例案を準備していた」(前述のyahooニュース)と言いますから、これを進めたくない自民党が、改革勢力に対して「圧力」をかけたということなのでしょう。しかし、こういうことが明るみになって都民が判断する材料が出てくるのは本当に良いことです。来夏は都議選ですから。
そして、桃野が「都議会自民党、相当ズレてるなー」と思ったのが以下のくだり。これも東京新聞の記事より。
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都議会自民党の高木啓幹事長は、記者団に「都議選が近いので、各党の思惑が先走るとチキンレースになる。公明にも他会派の意見を聞いてほしいだけで、議論のテーブルについてほしい」と語った。
チキンレース?
チキンレースって、例えばこんなやつですよね。
オートバイが2台並んで走り、先にゴールにたどり着いた方が勝ち。
ただし、ゴールのすぐ先には崖があって、全速力でゴールを駆け抜けたら崖下転落が必至。
しかし、転落を恐れてスピードを緩めると勝負に負ける。
結局、どちらかがギリギリのところで引き下がらなければ両者悲劇を迎える。
ちょっと待ってくださいよ、って話。
「議員報酬の2割削減や、政務活動費のインターネット公開」って自民党にとっては崖下転落の悲劇ってことなんですね。でも多くの都民は「都議会議員の報酬が都知事より多いって何事?」って思ってるだろうし、政務活動費のインターネット公開なんて世田谷区議会はずーっと昔からやってますよ。
さて、都議会自民党、なんらかの反撃に出るのか。それとも渋々とはいえ、議会改革に賛成するのか。要注目です。
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